140字プロレス鶴見辰吾ジラ

メアリと魔女の花の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)
2.5
”一夜の魔女、決別の朝”

魔法=今までのジブリ作品(宮崎作品)
メアリ=米林監督+スタジオポノック
夜間飛行=ジブリの力
校長とドクター=宮崎駿と鈴木敏夫
ピーター=神木隆之介
という視点で見たときに、スタジオポノックとしての処女航海もしくは処女飛行をするにあたり、メアリの周りの目からのコンプレックスと、魔法と出会いことで自らの才能を肯定しようと必死に頑張る。そして魔法サイドと自分を照らし合わせ、騙して盗んで、手に入れようとして、影に追われて、脅威を感じて、そして金のなる木となった”声優”神木隆之介を、メアリサイドvs魔法サイドで取り合うというジブリの魔力とポノックの明日への成長を描くファンタジーなのだと思いました。

メアリは純粋たる人間でありますが、森の向こうで偶然手に入れた魔法の力で、限定的に魔女になれるという、限定的ファンタジーのおとぎ話と、そこから湧き上がる自己実現の欲望に振り回され、失敗をしてしまいながら、落とし前をつけに行くという明確な構図はありますし、ファンタジーのラインである雲の上の未知と悪趣味な側面のある生き物、現実を宿しながらも不気味さのある学校の存在と、「魔女の宅急便」「天空の城ラピュタ」「千と千尋の神隠し」というジブリの力を限定的に借りて、塗りたくって、そしてそこに自分の才能やアイデンティティを映し出そうとする地に足がついたリアルがちらつくファンタジーでした。

しかしながら空を飛行する爽快感
不気味な生き物の可愛い側面
無機物の異質さと恐怖感

目に見える視覚情報に決定打がありませんでした。
アニメの絵としてのワクワク感のある決定打がありませんでした。

神木くんの”ビジネス声優力”は、興行収入という形で微笑むのか!?


この場を借りて
私的2017年上半期劇場公開作品TOP10
1位 マンチェスター・バイ・ザ・シー
2位 ハクソー・リッジ
3位 ガーディアン・オブ・ザ・ギャラクシーvol.2
4位 ローガン
5位 レゴバットマン・ザ・ムービー
6位 哭声
7位 沈黙
8位 お嬢さん
9位 メッセージ
10位 ネオン・デーモン

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