Jaya

クルエラのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

クルエラ(2021年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

「101匹わんちゃん」のクルエラがヴィランとなるまでのお話。「101匹〜」を見たことはないままの鑑賞でした。

プロットはかなり作り込んでいる様子。矛盾のタネになりそうな箇所を上手く切り落としていく作りが見事でした。

そして衣装やメイクの美術の凄さ。めちゃカッコいい。服の原画は今ひとつに感じてしまいましたが。クルエラの衣装を燃やす演出は痺れました。

話は完全に「おとぎ話」でリアリティはありませんが、一つの世界が、エンタメ的起承転結の文法に従ってきっちり提示されていました。無駄な恋愛要素など一切ないのも良かったです。

演技も皆上手くクルエラはもちろん特にバロネス(Baronessが「バロネス」っておかしくない…?)がハマりまくってて凄かったです。眉毛の動き凄い。

ただこれ本当に原作のクルエラなのかという疑問が。ダルメシアン捕まえるどころか繁殖させてるし。ヴィランには変貌せず悪役としての未来も見えず。エステラとクルエラの対比もえらく弱い。

原作を知っていた方が楽しいであろう箇所と知らない方が楽しめる箇所があり、難しいところ。

制作上の制約が多そうな分、安心して観られるシーンも多く、普通に楽しめてしまった作品でした。
Jaya

Jaya