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夜明け告げるルーのうたのmazdaのレビュー・感想・評価

夜明け告げるルーのうた(2017年製作の映画)
3.9
想像をはるかに上回る強烈で斬新な映画。とにかくぶっとびまくったストーリー展開と映像の熱量に圧倒されて閉じても閉じても気づいたら口が開いてた。

物語自体はありがちで、転校してきた心を閉ざした男子高校生がルーという女の子に出会って変わっていくという話だが、この女の子が人魚だということと、人魚といっても7:3くらいの割合で魚要素が強いというか、ぎょろぎょろ動く目とゼリーみたいなプルップルの見た目からは、もはや人の要素をほとんど感じられない、かなり斬新なヴィジュアルから一発目の印象がすごい。
ディズニーとかジブリとかが好きだからちっとも説得力ないけど、人魚とか妖精とか魔女とかのおとぎチックなものにすこしも惹かれないから、予告の雰囲気と絵のタッチでなんで人魚なの?人魚の意味あるの?みたいな拒否反応がでてしまって、バイト先の劇場で公開してたにもかかわらず見送ってしまうほど食わず嫌いしてしまった最初。(結局評判をきいてうちの劇場での上映終わってからわざわざ渋谷までいってみるというお金の無駄遣いっぷり)

結果的にお金を払って観る価値が十分にあって、映画館でみれてよかったと思うし、最初の偏見をぶちのめされるような勢いに全部もってかれてすごいしかでてこなかった上映後。
どこかポニョっぽい雰囲気がありつつも、ポニョよりももっと、ティーンズみたいなパンチがあって、めまぐるしくスピーディで、新しいことをしてやった感がすごくて、ついていけなくなる観客がでてもおかしくなさそうだけど不思議なことに何故かはまれてしまう。
まったくもって異なる映画だから比較するのもどうかと思うけど、メアリで足りなかったものが、ルーの唄には全部つまってるって感じがした。どんな思いで作ったのかわからないけど、見る人がこれをみてどう感じるかということを気にせず、自分がやりたいものをとりあえず作ってみたみたいな、思いたってすぐ行動しましたみたいな、批判もふっとばすほど高速でかけぬけてる感じで、すごく自由を感じる絵だった。

べた褒めしてるけど結局この絵のタッチが好みかというとうーんとなんとも受け入れにくく、とても好みの映像ではないのだけど、一周まわって好きっていうみてるうちに謎の愛着が湧いていた。話が面白いかどうかというよりも、釘付けになってまだ見ていたいという、アニメにとってとても大事な感覚が100%で溢れていて、だから時間がたってもずっと印象に残ってる。
犬の人魚とか、ルーのダンスとか、ブロック型の水とか人魚とかいいつつどうみても鮫なお父さんとかもうはっきりいってわけわからんし、ふぁっ!?って感じだし、思うことはいっぱいあるのだけど突っ込むスキを与えてもらえない、それほどこっちのペースは丸呑みにされてる。

最後のおじいちゃんやタコ婆の再会は、まって普通にいい話やん・・・ってさんざん意味わからんことやりまくっといて普通にまるくおさめる感じもよかった。1番好きなのは鮫父ちゃんが魚の活け締め教えるとこが好き。なんども繰り返しみたいシーン多数あり。。