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バーバラと心の巨人のbluemomday0105のネタバレレビュー・内容・結末

バーバラと心の巨人(2017年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

本国版のダークファンタジー風ポスターとの違いが揶揄されているけど、日本版の方が内容に沿ったデザイン。
本国版のイメージで観に行ったら、正直炎上も有り得る。あのビジュアルを出せるのは、本国で原作の世界観が認知されているからだと思うのです。
だから一概に「これだから日本は…」って知ったかするのは何だかなあ。

しかし! 邦題!! もうネタバレやないかおまえ!!! 原作知らないけど、巨人が実在しないことを知ってしまったから、バーバラがいろいろやってるのが奇行に見えてしまって…。ハリーポッター風を狙ったのかもだけど、もうちょいぼやかしてほしかった。闇の巨人とか。

「巨人を殺せるパワーを持つハンマー」を携え、意味不明な儀式を行うバーバラはよくある中二病にも見えるけど、中二病にありがちな「私は本当はすごいんです」って承認欲求よりも、必要に迫られて一連の動作を行っているように見えたから、いろいろと不可解な点があって。

その不可解さが一気に晴れる瞬間は、ああ!そうだったのか!と。
拗らせ女子と思ってたバーバラが、一気に尊く映るくらいに。
今まで認められなかった現実を受け入れ、それに沿って日々を過ごすことに決めたバーバラのすっきりした顔よ…。

でも一番しんどいのは、働きながら看病しながら家事をし、弟妹の世話をするお姉さんよね。お姉さん、どうか報われてほしい。

バーバラの周りにいる人がだいたい優しい世界だった。いじめっ子いるけど、バーバラやり返してたしw
半信半疑ながらもバーバラの気持ちを受け止めようとするソフィアとモル先生が優しい。ゾーイ・サルダナが演じたモル先生、「平和なときのガモーラ」みたいな佇まいで、穏やかで優しい演技に魅了された。

「巨人殺し」とフィリーズで、ちょっと伏線あったよね。日本だったらハンマーの名前がライアンだったかもしれない。
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