真っ黒こげ太郎

コンフィデンシャル/共助の真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

コンフィデンシャル/共助(2017年製作の映画)
4.5
北×南―――。

世界の命運は、北と南の刑事に託された―――。

思想異なる2国タッグで、逃亡犯と消えた偽札の原版を追え!!!



北朝鮮の刑事(検閲員)イム・チョルリョンは偽札製造所へ乗り込むが、上司のチャ・ギソンの裏切りに合い、部下と妻を殺され偽札の原版を奪われてしまう。

南北会談が行われる3日間の間にギソンを逮捕し銅板を取り戻す為、上層部はチョルリョンをソウルに派遣する。
“共助捜査”を受けた韓国側は、庶民派ダメ刑事のカン・ジンテが任務に当たることになり、極秘の”南北共助捜査”を開始する。
一方のカン側も、北朝鮮側の思惑を探るべく捜査のフリをしながらチョルリョンの密着監視するように命じていた。

北のエリート刑事と南の庶民派刑事、出会うはずが無かった刑事2人がタッグを組み、犯罪組織に戦いを挑む!!!




北朝鮮のエリート刑事と韓国の庶民刑事がタッグを組み一大事件に挑む、韓国産の刑事アクションエンタメ大作!!!
主演はイケメン俳優のヒョンビン氏と濃い顔俳優のユ・ヘジン氏。
(紹介が適当!w)
最近になってまさかの続編が劇場公開されたので、この機会に見直し鑑賞。
(レンタル落ちのDVD買っといて良かった~!)


一応お互いの国の思惑とかそこら辺の込み入ったアレコレは描かれてはいるが、基本的には「エリート刑事と庶民刑事が凸凹タッグを組んで巨悪と戦う!」という王道刑事アクション。
刑事モノとしては古今東西でずっと作られ続けたベタな内容だが、笑いとシリアスの塩梅が良く、アクションもド派手で気楽に楽しめる娯楽作となっています。

最初こそかなりシリアスなトーンで始まるが、その後韓国側の話になってからは一気にコメディタッチに。
寡黙で真面目な戦闘マシーンな北の刑事と庶民感満載でお喋り&お間抜けだけど根は正義漢な南の刑事の、正反対な2人の凸凹捜査とコミカルな掛け合いは愉快で肩を凝らずに楽しめる。
ヒョンビン氏のシリアス演技とユ・ヘジン氏のコミカル演技もメリハリが付いていて良き。
南の刑事の家族のキャラもやたら強烈で、ドラマの場面でも終始賑やか。
(イケメン刑事に惚れる居候の女子は如何にも韓国映画っぽい)

無論コメディだけでなくシリアスな展開もしっかり網羅されており、お互いの思惑が明らかになってゆく展開や、北の刑事の過去、南の刑事の家族を襲う危機、原版を巡るクライマックスの戦い等、シリアスな所はしっかりとシリアス。
お笑い展開から真面目な展開への移行も上手く、コメディとシリアスのバランス取りが美味いです。

ドラマ自体は「色々あってコンビが解散!」や「殺された恋人の復讐」、「刑事の家族に悪党の魔の手が!」「最後は国境を越えた友情が…」等、これまた既視感まみれの展開だが、喜怒哀楽がしっかりした内容でドラマにもしっかり入り込めます。
コメディキャラな南の刑事が後半では熱い刑事魂を見せる展開もアツい。


アクションはハリウッド大作を意識した作りで、銃撃、爆破、格闘、カーチェイスとなんでもありで、どれも見ごたえ抜群!!!

エリート刑事役のヒョンビン氏は一時期海兵隊に入隊してた様で、”システマ”なるロシアの格闘術を駆使した肉弾戦はキレッキレ。
「イコライザー」もビックリなトイレットペーパーを駆使した格闘戦や、豪快なやり方でアジトに突入する銃撃戦、クライマックスの銃撃&肉弾戦等、往年の古き良き大作アクション映画をアップデートさせた様なバリエーション豊富な戦闘シーンの数々で飽きさせない。
激しい銃撃戦に手榴弾爆破、クラッシュしまくりのカーチェイス等、ドンパチ指数も満載で大満足でした。



笑いあり涙あり、激しいアクションあり熱いドラマもありと、ぶっちゃけ非の打ちどころが見当たらない、メチャクチャ良く出来てるエンタメ大作だ。

強いて難点を上げるなら、主人公2人のカルチャーギャップがそこまで描かれてない所や、全体的にベタな刑事アクション映画なのでそこら辺の新鮮味が薄い事か。

まぁ、細かい難点はそこ位でしょう。
俳優さんのファンもアクション映画好きも、老若男女問わず楽しめる、アクション映画の快作ですので、是非どうぞ!!!


しかし、確かに続編に続きそうなラストだったけど、まさか本当に続編が作られるとは。
予告編を見た感じ、続編も激しいアクションやバディコメディ要素盛りだくさんの、エンタメ精神満載な出来になってそうで楽しみだ!!