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サリーを救出/サリーを救え!のneroのレビュー・感想・評価

4.0
【新千歳空港国際アニメーション映画祭で鑑賞】開始直前に監督が挨拶に来てくれた。スパイディのパーカー着たアカルイお兄さんだった。

映画も監督のイメージそのまま実にキュート! 漫画家志望のオタクボーイ・マーティと、ヘンな発明に血道をあげる残念系美少女サリーのちょっと切ないティーンズラブストーリーだ。
ややインディーズっぽい仕上がりだが、実写とアニメーションの融合で描き出される、隅々まで神経が行き届いた、なんともいえないオモチャっぽさが楽しい。観客を楽しませようというサービススピリットが全編に充満している。

コミュ障のため他者がモンスターに見えるマーティ。同級生にいじめられているところをサリーに救われ、そのたくましさに惹かれる。一方サリーは完全に同志扱い。サリーが貰われっ子で養父母に虐待されていることを知って何とかしようと奮闘するマーティ。もちろん恋心ビンビンなのに、サリーは28才のニックに夢中になり、マーティは二人の恋のメッセンジャーをする羽目に・・・という少女マンガテイスト満載の展開。
結構シビアな局面もあったり、仲違いしたりもするが、やがて二人は大学へ進学、マーティは漫画家として成功し、サリーも着々と独立の準備をすすめる。そして二人は・・・と、ラストまでたっぷり楽しめる。最近の安直な少女漫画実写映画の関係者は全員観るべき1本だ! 

とにかくサリーがマグナムキュート!!! マーティの一途さもシンパシーきゅんきゅんだ。
フィリピン映画だと、一般劇場公開は難しいのかもしれないが、なんとか公開して欲しいね。こういう映画が当たらない社会は不幸だと思うよ。オススメ!!
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