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永遠のジャンゴのいののレビュー・感想・評価

永遠のジャンゴ(2017年製作の映画)
3.8


魂を震わす音楽というものは。意識下に抑え込んでいた自由(を希求する気持ち)を呼び覚ましてしまうのだろう。音楽と自由は共鳴し、音楽が自由を希求する心を解放して、風にのせて羽ばたかせてしまうのだろう。魂を震わす音楽というものは、だからこそ私たちを否応なしに惹きつけ、だからこそ権力者はそれを恐れ排除しようとし、あるいは自らの支配下において飼い慣らそうと躍起になり、ひざまずかせ、屈服させようとするのだろう。それは芸術全般にもあてはまることなのかもしれない。そんなことを思った。


🎻ジャンゴ・ラインハルト🎻
ジプシー・スウィングの創始者。偉大なジャズ・ミュージシャン。フルネームはジャン・バティスト・ラインハルト。「ジャンゴ」というニックネームは、ロマ語で「私は目覚める」という意味だとのこと。私は今作で初めてその音楽に触れました。聴いただけで、それがすっごい音楽だってことが、ど素人の私にさえもわかる。


ドイツ占領下のフランス。ナチスによる“ジプシー”狩り。殺される同胞。可愛がっていたサルさえも。


ジャンゴがとにかく格好いい。ずっと追ってしまう。字は書けないからと、サインの代わりに描く♡のマーク。ラピュタでのママみたいな、ジャンゴのママンの強さ。同胞たちも含めたファミリーの繋がり。生き抜かなければならないこと。ラストのレクイエムも凄い。写真の数々は、おそらくは迫害されたジプシーなのだろう。静かに、沢山の複雑な感情を込めて、じっとこちらを見つめている。


🎻🎻🎻

ジャンゴ
①セルジオ・コルブッチ監督の名作「続・荒野の用心棒」の主人公の名
②それは、コルブッチが好きだった、ジャンゴ・ラインハルトからきている。(*マカロニの師匠rollinさんに以前教えていただきました。)
③そこから映画で沢山のジャンゴが登場
④もはや、その名を耳にするだけで血がもえたぎるという、そういった名前です

*今作の冒頭にモーゼルが登場🔫
(未だにモーゼルしかわからない💦もっと勉強しなければ!)
いの

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