朱音

マイティ・ソー バトルロイヤルの朱音のネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

前作と言っても良いのかな?2作目の「マイティ・ソー/ダーク・ワールド」から一転してカラフルでポップなアクション・コメディ映画になった。

個人的にソーのシリーズは設定がぶっ飛び過ぎてて、キャラクターも神々だし、あんまりシリアスにやられてもそこまで感情移入出来ないという印象だっただけにこの思い切った転換は良かったと思う。
度々描かれてきたロキとの絆や逆心などもうこれ以上は真面目に描くには無理があったので、本作でコメディ要素として描かれていてむしろスッキリした。
自身がコメディアン出身であり、俳優、脚本家としても活躍する本作の監督タイカ・ワイティティはこれまでのマーヴェル・ヒーロー・アクションとコメディを見事にバランス良く両立させてみせた。
要するに笑えて、燃える。
冒頭「Immigrant Song」が流れた時には狙い過ぎでは?と首を傾げたがクライマックスで再びこの曲が流れたときの文句なしのカッコよさ、燃える。
ハルクとデカい犬のバトルなんてアイディア最高だと思う。あと私がマーク・ラファロを好き過ぎるのかもしれないが、今回のハルクは可愛い。


ただ、マイティ・ソーの映画をアクション・コメディに振り切った制作判断は良かったと思うし成功しているとも思うが、今回メインのストーリーとして描かれる事柄はシリーズを通して最も重いはず、父であり王であるオーディンが死に、戦友たちが死に、アスガルドが滅びる、というのをこのノリの作品でやってしまって良いのだろうか?という感は否めない。
フランチャイズ展開の制約の中で、前後の作品とのブリッジとしてクリアしなければならない事柄は多いとは思うが、やはり多少の無理というか、ちぐはぐさが出ているようにも感じられた。

邦題には「バトルロイヤル」とあるが、グラディエーターみたいな闘技場で戦う場面は映画のほんの一部分だし、何故この邦題にしたのか疑問。
物語的にも原題の「ソー/ラグナロク」の方がよっぽど分かりやすいと思うのだが…。

新キャラクターとして登場するジェフ・ゴールドブラムとケイト・ブランシェットは流石の存在感だった。タイカ・ワイティティ監督が自ら演じたというサカールの囚人で岩男のコーグも愛嬌のある良いキャラクターだ。