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エキストランドの小のレビュー・感想・評価

エキストランド(2017年製作の映画)
3.4
シネコンで上映しても良さげな内容で、気軽に楽しめて面白い。けれど、何か足りない感じ。

フィルムコミッション(FC)を主役にした映画。FCって何って感じだけれど、<映画等の撮影場所誘致や撮影支援をする機関>で、<地方公共団体(都道府県・市町村)か、観光協会の一部署が事務局を担当していることが多い>(ウィキペディア)とのこと。

地方創生にまつわる悲喜こもごもってたくさんあるだろうけれど、映画とFCに焦点を当てたら面白かろう、というのが企画意図らしい。

映画を製作する人(中央)と、協力する人(地方)の意識のギャップ。できるだけ予算を抑えつつ、協力してもらいたい中央と、映画の宣伝効果によって地域を活性化させたい地方。

悪徳プロデューサーが、このギャップを利用して、地方をこき使い、安上がりな映画を作ろうとする。大体予想できる展開で、悪役をやっつける際のカタルシスはそれ程大きくない。その先のオチの付け方もごく普通。お仕事ムービーとしては面白いけれど、刺激は少な目だったかな。

悪徳プロデューサー・駒田を演じた吉沢悠がイイ感じに嫌なヤツ。でも、彼がこうなってしまったのは個人の資質の問題というよりも、彼をここまで追い込んだ映画業界の体質にあるんじゃないのという気がしてしまうから、業界の方をもっと切り込んで欲しかったかな、企画意図とは違うけど。

●物語(50%×3.0):1.50
・面白いけれど、パンチ不足。

●演技、演出(30%×4.0):1.20
・吉沢悠の嫌なヤツ感が良かった。

●画、音、音楽(20%×3.5):0.70
・普通に良かったかな。
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