「時の流れは残酷だ」
最近、昔ながらの友人や好きだった彼女と飲む機会があって、若かったあの頃を懐かしんで少し感傷的になったりしてたんだけど、ハッピーなABBAの曲に乗せて「今の自分が最高に幸せ！」って肯定してくれるこの映画をこのタイミングで観られて最高に幸せ！
母娘３＋１世代に渡るメロドラマを、前作同様のハイテンションでとにかくハッピーに盛り上げる演出はそのままに、今作ではさらに過去から未来への希望が描かれることで、単なるノーテンキなミュージカルでは終わらない“自分らしいそれぞれの人生”を謳歌することの大切さに思わず胸を衝かれてしまった。
出会いと別れ、様々な経験を経て失ったものはもう２度取り戻すことはできないけれど、傷ついて傷つけて、そのすべてがいとおしく思えてしまうほどの人間讃歌。
そして、見つかった答えはシンプルだ。
これまでの自分をまるごと受け入れて、今を思い切り楽しもう！もう若くはないけれど、気持ちまで年老いたわけじゃない。いくつになっても冒険はできるはず。
前作から引き続き、本作最大のテーマでもある家族の物語を軸に、若き日のドナと現在のソフィーを対比することで、それぞれの愛情と友情が交差していく演出に思わず涙がこぼれてしまった。
娘を持つ父親として、いのちをつなげることの尊さや、娘を想う母の絆の強さをこんな形で再認識するとは思わなかった。
マンマ・ミーア！ああ、またABBAにやられてしまった…(苦笑)。
