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旧支配者のキャロルのminorufukuのレビュー・感想・評価

旧支配者のキャロル(2011年製作の映画)
1.5
映画学校で生徒たちが大御所(?)女優を主演に卒業制作の映画を撮るお話。

監督は「リング」などのホラー作品の脚本を多く手がけた高橋洋氏。彼の脚本作品だと「女優霊」とか「おろち」を観ていて、すごく僕好みの作品だった。だが、本作は超常現象的なホラー要素はなく、限定されたシチュエーションでの人間ドラマとなっている。上映時間も47分と短め。

過剰に追い詰められた登場人物たちの狂気じみた行動や、劇中映画の主演女優の怪演には驚かされたし、この手の作品は嫌いではないのだが、根本的にお話が面白くなかった。
劇中で映画を撮る作品としては上述の「女優霊」や、この前観た「光」などもその分野の一種に含めることができるかもしれないが、そういった過去作に比べると劇中作品もつまらなさそうだし、映画作り上げる過程の描き方もやや乱雑で興味をそそられなかった。終盤ショッキングな展開になるので、インパクトはあったけど。
すごい不思議なのはこの映画の登場人物たちは映画製作にかける熱意は凄まじいのに、おそらく将来映画で食ってけるような感じでもないのである。いや、意外にこの手のタイプが化けるのだろうか…?
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