タケオ

チャーリーズ・エンジェルのタケオのレビュー・感想・評価

チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)
3.6
マック•G監督による『チャーリーズ•エンジェル』シリーズ(00〜04年)が、「おっぱいとお尻と爆発を絶え間なくガトリング•ガンのように鑑賞者にお見舞いする」という全く新しい映画的文法を築き上げた偉大な作品であることには論を俟たない。マック•G自身がCM監督出身だったということもあり、全編ひたすらに<欲望>が漲りまくった'至福'の映画体験であった。そんなシリーズを新たにリブートするにあたり、監督として指名されたのは『ピッチ•パーフェクト』シリーズ(12〜17年)で知られるエリザベス•バンクスである。シリーズ初の'女性監督'ということが話題となったが、それよりも彼女の監督デビュー作があの悪名高き『ムービー43』(13年)だということの方を特筆すべきことだと思うのだが•••。まぁそれはさておき、女性監督が手掛けたということもあり3人のエンジェルたちを「どう撮れば魅力的に写すことができるか」が実によく計算されている。キャスティングを聞いた段階では不安を感じていた主演3人だったが、観賞後にはクールかつチャーミング、それでいて繊細なエンジェルたちにすっかり魅了されてしまった。前シリーズではワイヤーを多用したカンフー•アクションが売りの1つだったが、本作でのアクション描写は最近流行のスタイリッシュなものへとシフト•チェンジ。ケレン味や爆発がやや鳴りを潜めたため、確かに前シリーズよりも地味な印象を受けなくもない(前シリーズが派手すぎた感も否めないが)。だが、だからといって本作が'お行儀のいい上品な作品か'というとそれは違う。『ゴーストバスターズ』(16年)のように'女性の自立と社会進出'というテーマを全面に出しすぎた結果「女は最高で男は最低‼︎」という極論にまで達している振り切り方も素晴らしい。詰まるところ、セクシーなエンジェルたちが鼻持ちならない金持ちクソ野郎や老害どもに一撃をお見舞いする痛快活劇に文句のつけようなどないということである、フォ〜〜‼︎‼︎
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