SABU映画は初めて。
日本の映画にチャン・チェン出てるんだ！見たいかも。ってくらいのノリで見に行きました。ほとんど前情報入れなかった。そしたら思いの外素晴らしかった。個人的に年間ベストレベルの一本。
台湾の殺し屋が仕事で日本に来るが、仕事に失敗。傷を負いながら逃げてきた田舎町で、台湾人の母を持つ少年と出会い、その地域のお節介な気の良い人達に囲まれながら交流していくが……
所謂、裏社会の人間が暖かさに触れるけど裏社会が追ってくる系の話で、よくあると言えばよくあるものだけど、その殺し屋ををあの物凄い端正で身のこなしの美しい（マックス・チャン並に二次元から出てきたとしか思えない）チャン・チェンが演じると、やっぱり異様な眼力で雰囲気が出て、その分お節介な隣人たちとの雰囲気にギャップが出て、その画がもう見事にギャグになる。ずっと困った顔しながら流されるロンちゃんが可愛くて面白かった。ギャグの間が素晴らしい。ハードボイルドハートウォーミングコメディドラマですね。こういうの大好きです。
他人との繋がり、人と人との繋がりの大切さを感じさせる幸せな時間、からの絶望や最後の大爆発など、見せ方溜め方も非常に上手く感じて、ワンシーンワンシーン長めなんだけど、全く退屈せずに見れた。
アクション映画を撮ろうとしていないから、多分そんなに予算も時間もアクションに割いて無くて大爆発のクライマックスの戦いはヤクザが木刀を振るの待ってたり間合いを詰め損ねて木刀上げっぱなしだったり、細かい粗はあるけれど、チャン・チャンの素質が良いだけに、刺し方はリアルだし相手のいなし方とか体の入れ替え方に達人の力を感じた。
見ながらずっと笑えるし暖かい良い映画だなーって思ってたんだけど、最後まさか泣かされるとは思わなかった。ラスト素晴らし過ぎる。大好き。
青柳翔の出番は少なくなってしまうけど回想が長すぎる気もするのでそこを短くすれば言うこと無いかも。惜しい。
低予算映画ですが、笑って泣けて心温まる、素晴らしい映画です。オススメ！
※ハイローシリーズの九十九さんこと、青柳翔が出てきますが、なんとハイローシリーズの九十九さん並に頭が悪いキャラでした。普通に笑ってしまった。
