140字プロレス鶴見辰吾ジラ

シンプル・フェイバーの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)
4.0
【プレステージ】

ポール・フェイグが手掛けるミステリー?コメディ?シームレスなジャンルに常に気が置けず、ブレイク・ライブリーの虚構的美貌とアナ・ケンドリックの明るさの押しつけのような対称性、そして演技的な没入潤滑剤としての効力。ブレイクライブリーとアナケンドリックの序盤で見せていたミステリアス×単純な皮が剥がれてクライマックスでタブルターンする快感は最高。ミステリーの文法で進行する事象に挟まれるギャグはリアルな人としての不完全性を際立たせ、それでもコメディとしての道筋に我々も操られているとアナケンドリックが劇中で行っている映像ブログの正体が、実は第4の壁演出なのだとするクライマックス手前で明かされゾクり。「悪魔のような女」と口頭で種明かしをしつつ「ゴーンガール」の質感を持ちながらポールフェイグの魔法に掛けられた2時間だった。