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ある女流作家の罪と罰のemiのネタバレレビュー・内容・結末

ある女流作家の罪と罰(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

かつてベストセラー作家だったリーだが、文筆業で生計がたてられなくなり生活は困窮。遂には自らに宛てられたキャサリン・ヘプバーンからの手紙を売りに出すことに。それが思いがけず高値で売れたことから著名人の手紙を捏造することを思いつく…というお話。これが良い感じにまとまった作品でとても気に入った。文筆を生業にする人が超冒涜的な方法で稼ぎ始めるのでおいおい…って感じではあるんだけど、主人公リーや悪友ジャックの弱さ、脆さ、危うさが人間くさくて魅力的。僅かに寂しさを埋め合うような描写も素敵だった。作品の印象としては『運び屋』と近い。原作はリー・イスラエルの自伝『Can You Ever Forgive Me?』。許せるか許せないかでいったら私は許せないし、共感もできないのだけど最後までなんか憎めなかった。この複雑な気持ちにさせてくれたあたりが、この映画の一番好きなところ。
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