【スパイ映画のススメ】
〈諜報員〉🇬🇧イギリスMI-6 所属
ジェームズ・ボンド
(ダニエル・クレイグ⑤)
◆作品名:
007/ノー・タイム・トゥ・ダイ (2021)
◆ミッション:
生物兵器の拡散阻止
◆敵役俳優
ラミ・マレック
◆ボンドガール女優
レア・セドゥ
アナ・デ・アルマス
〈本作の粗筋〉 eiga.comより抜粋
・現役を退きジャマイカで穏やかな生活を送っていたボンドのもとに、CIA出身の旧友フェリックス・ライターが助けを求めにやってきたことから、平穏な日常は終わりを告げる。
・誘拐された科学者を救出するという任務に就いたボンドは、その過酷なミッションの中で、世界に脅威をもたらす最新技術を有した黒幕を追うことになるが…。
〈見処〉
①さよならダニエル・クレイグ!
・『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、2021年に公開されたアクション・スパイ映画。イーオン・プロダクションズが製作する「ジェームズ・ボンド」シリーズの第25作目となる。
・主演のダニエル・クレイグは、本作が5度目かつ最後のボンド役。共演は、前作から引き続きレア・セドゥー、ベン・ウィショー、ナオミ・ハリス、ロリー・キニア、レイフ・ファインズらが務め、新たに
『ブレードランナー 2049』のアナ・デ・アルマス、『キャプテン・マーベル』のラシャーナ・リンチらも出演。
・監督は、ロンドン五輪開会式のボンド演出を手掛け、本作の監督に内定していたダニー・ボイルの降板により、『ビースト・オブ・ノー・ネーション』の日系アメリカ人キャリー・ジョージ・フクナガがメガホンを取っている。
②結び…本作の見処は?
前半は、歴代No.1の出来映え
◎: 本作中盤までアクション・シーン、とくに、冒頭イタリアの旧市街を爆走するバイクとアストンマーチンのチェイスシーンと、中盤のランドローバーvs、トヨタ・ランドクルーザーのクロカン対決は、手に汗を握る大迫力の連続。
○: 本作からの配給会社ユニバーサルのロゴから、007シリーズのオープニングにつながる演出は胸アツ!
○: 過去シリーズ作品と一線を画す、本作の結末は、賛否両論必須。次作にバトンタッチしやすいストーリーラインは、ひょっとすると、新シリーズ1作目『007 カジノ・ロワイヤル』 から決まっていたのでは?と思わせるほど、過去4作品と綿密に繋がり、丁寧にプロットを企画・製作されたのがわかる。
○: 出演作全てが高評価のアナ・デ・アルマスは、本作でも華麗な容姿とアクションを披露していることは、男性ならば、触れざるを得ない。
×: ラミ・マレックが登場する中盤以降、ストーリーが失速する。とくに終盤の秘密基地の薄暗いシーンが延々と続き、作品のフィナーレの価値を下げている。悪いのは監督?脚本?
×: ラミ・マレック扮する本作の悪役、サフィンのキャラクター描写が弱く、テロ行為を首謀する目的や、彼の資金源や組織の構成などがよくわからず、秘密結社「スペクター」の下位互換にしか見えない。アカデミー主演男優賞の無駄遣い。
ダニエル・クレイグ版のシリーズ5作品の序列を考慮してのスコア。減点要素もあるが、ボンド随一の感動作品で、6代目ボンド卒業に相応しい内容でした。