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007/ノー・タイム・トゥ・ダイのBeSiのレビュー・感想・評価

4.8
なんとなんと、先日19日からゲオで "レンタルDVD100円祭り" が開催され、新作全品100円という夢のような言葉に嬉しくなってウキウキでゲオへ直行。新作めっちゃ借りました。ジム・ジャームッシュ祭りは一旦終了して新作レビューたを投稿していきます。全部長いよ!!🫠


ボンドは00エージェントを退き、ジャマイカで愛するマドレーヌと静かに暮らしていた。しかし、CIAの旧友フィリックスが助けを求めてきたことで平穏な生活は突如終わってしまう。誘拐された科学者の救出という任務は、想像を遥かに超えた危険なものとなり、やがて、凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うことになる。

本作はシリーズ最長163分ということもあって、色々な魅力が詰め込まれています。何を書こうかな......。

✔新たな2人のエージェント
最初に挙げる魅力と言われたら、新たに登場した2人の女性エージェントですかね。まずは、ボンドの象徴であった007の番号を受け継いだノーミ。ジェームズとのタッグが最高に良かった。毒薬の製造工場での銃撃戦で、2人して銃を構えいるシルエットは本当にカッコイイ。7代目ジェームズ・ボンドに黒人俳優を起用するというに映画ファンの間で批判が集まる中、"ファンにどう観てほしいか伝えるよりファンがどう観たか伝えてほしい" と語るラシャーナの強い思いが演技に込められています。本作において圧倒的な存在感を放つ彼女のアクションシーンは必見です。お次は、本作を機に日本でもファンが急増した、アナ・デ・アルマスが演じるパロマ。短い出演時間が惜しい。過激なアクションのオンパレード。ジェームズと共に行動する中で、時折見られるコミカルなシーンが超好き。新人エージェントである自分に自信が無く緊張するとは言いながら、銃撃戦も肉弾戦も問題無し。悪者を華麗にボコボコにしていく姿が観ていて気持ちいいし清々しい。ジェームズと一緒にウィスキー飲んで臨戦態勢につく。酔拳かよ。もっと見たかったなぁパロマ。アナが本当にかっこいいし可愛いので見て。

✔シリーズ史上最凶の悪役サフィン
前作「スペクター」のブロフェルドを超える悪って何者だよと思いながら観ていたら、想像以上に悪くて笑っちゃった。組織傘下であるミスター・ホワイトに家族を殺された過去を理由に、彼の実娘であるマドレーヌの母親を殺したうえに、スペクターを殲滅させ、世界中を化学兵器で攻撃することを企む男、リューツィファー・サフィン。"人類を淘汰すれば、よりよい世界になる"。不定期な激ヤバメタ発言やめてくれ。でもやっぱり、ラミ・マレック本作での演技は1回見るべきですね。(余談)日系アメリカ人である監督のキャリーの意図的な日本を表現した演出によってなのか、サフィンのアジトの一部が枯山水のようになっていたり、羽織物を着ているラミや畳の上で正座をするダニエルを見ることが出来るぞ!!😶

✔ジェームズ・ボンドの有終の美
ダニエル・クレイグが6代目を務めて以降、007シリーズはより人間臭く、シリアスになりました。人間臭いという点で言えば、「スカイフォール」をも凌駕するのが本作です。ジェームズの視点だと、愛する人との永遠の別れや過去に対する罪悪感、自身の "復活" に対する劣等感など様々。「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、この人間性や心理的な描写が非常に緻密で、度々挟まれるダニエルを初めとする登場人物たちの表情が、長いスパンの中でも観客を飽きさせない、むしろ大事な要素となっています。免れぬ死を前にしても怯むことなく、愛する人への想いを綴り、空を見上げた時のジェームズの最期の表情。とても悲しく切なげですが、これこそ彼の有終の美の形と言えると思います。まあジェームズの死には、大号泣しましたがね。(嫌だよぉぉ😭)しかし、本作を観終わって7代目への期待もより一層高まりました。一体誰になるんでしょう。


6代目ジェームズ・ボンドそしてダニエル・クレイグの集大成。最後に、シリーズ史上最高傑作を観ることが出来て嬉しいです。ダニエル、本当にお疲れ様でした。
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