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戦狼 ウルフ・オブ・ウォーの小のレビュー・感想・評価

2.9
かつて特殊部隊に所属していた退役軍人レン・フォンがアフリカに旅立ち、到着するや否や内戦が勃発。そこでアレコレ、ドンパチあるみたいな…。

アクションが凄い。戦車のバトルシーンとか迫力ある。好きな人は好きという感じがする。でもね銃撃戦とか動きが速すぎて、老眼かつ動体視力劣化のオジサンには何が何だか…。アクションシーンにおけるスローモーションのありがたみを感じてしまう。

自分的に映画って途中退屈でも終わり良ければ大体面白いと感じるのだけれど、このオチにはズッコケた。凄いわ~、こういうのが中国で歴代映画興行収入の最高記録を塗り替える映画なんですね…。インドと大違い。

2014年の映画の続編で、前作もそうらしいけれど、あからさまな"中国万歳"プロパガンダ映画。前日に見たのが『ラサへの歩き方 祈りの2400km』だったから、高低差が大き過ぎて、め、目まいが…。

何でも拡大志向の中国はアフリカ市場も当然狙っている。だから、中国は凄いんだぞー、アフリカを守ってやるし、メシだって食わせてやる、みたいな。アメリカとは微妙にイイ関係になり、自国民に対してはこんなスゲー中国国民であることを誇りに思え、と。

オジサン的にはむしろそういう点を楽しめば良いのではないか、という気がするけれど、あまり集中して見ていなかったから…。よく観察すれば細かい点でもっと興味深い描写があったかもしれず、今となっては悔やまれる。

小沢一郎は「国民のレベル以上の政治家は生まれない」と言ったらしいけれど映画は作家性次第で国民のレベルを乗り越えることができる、ような気がする。でも本作で大活躍していたレン・フォンが中国の一国民に埋没してしまうかのようなオチを見ると、彼の国ではなかなか難しいかもしれない。

●物語(50%×3.0):1.50
・物語自体はアレだけれど、中国を知るという点では面白い。

●演技、演出(30%×2.0):0.60
・演出からも中国を知ることができるかもだけれど、保護された子どもが泣きながらメシを食い続けるのって、さすがにどうよ。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・迫力アリ。
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