｢奈良県吉野の山中を舞台に、ジュリエット・ビノシュと永瀬正敏が共演｣
それだけの情報しか持たずに観に行って、いったいどういう映画なんだろう…とずっと考えてた。
河瀬直美版フィフス・エレメント？
アート寄りのブラックパンサー？
LDHメイドのタルコフスキー？
この映画の立ち位置がまだ掴めないけど、元からのファンの方からすればさほど芸風から離れた物語ではないらしいと。もっとおしとやかな映画作る方だと思い込んでたから意外。
他の作品も観たくなったな。
幻の薬草｢Vision｣を探しに吉野へやってきたフランス人エッセイスト、都会を捨てて20年この地に住む木こり、謎の盲目の老婆と謎めいた美青年。
1000年に1度胞子を撒く｢Vision｣とは…
｢痛み｣や｢攻撃性｣の話が出てくるので、割とスピリチュアルな内容になるのかな？ 何が正解なのかわからないけど、本当に｢考えるな！感じるんだ｣という作品かも。
以下、観たままの感想です。
・主役はビノシュと吉野の風景
・永瀬正敏の後ろ姿、マジ山の作業員でリアリティがすごい
・一番すごかった夏木マリの演技と舞踏
・森山未來はこのために起用されたのか！ 素晴らしい肉体表現
・意外と違和感なかった岩田剛典。静かに涙を流す姿が美しいな…
・一番かわいいのは紀州犬のコウだけど…かわいい！賢い！
ビノシュ、カラックスの映画にでてた時を知ってる身からすれば、最初はやはり年齢には購えないと感じたけど、永瀬正敏演じる智に秋波を送っている場面がすっごいかわいくて、あ…これはコロッといくわと思いました。女優すごい…
先にも触れてますが、これ実は製作がLDHで、エグゼクティブプロデューサーがHIROなんですよ！ 映画観て一番驚いたかもしれない…だから岩ちゃんなのか( 'ω')
まあでも監督の世界観を損なわず、資金もふんだんにあるならいいプロデューサーだよね…自社タレント使ってくれくらいなら。
ちなみに邦画の悪習、〇〇製作委員会方式じゃないようなので、ほぼ自己資金とスポンサーと文化庁のお金で作られてるのかな…そこで私は訴えたい。
｢HIROさん、桐野夏生のメタボラ映画化してくれ！！！｣
ある意味、万引き家族よりも日本の闇を描いた作品だけど、しがらみないこの方式なら大丈夫や！
男の子出てくる場面もたくさんあるやで！沖縄でロケしよう！！！
