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グザヴィエ・ドラン バウンド・トゥ・インポッシブルの小のレビュー・感想・評価

3.5
カナダの若き才能、映画監督で俳優のグザビエ・ドランのドキュメンタリー。自分が見たことのあるドラン監督作品は『Mommy マミー』と『たかが世界の終わり』で、見終わった後、誰かと語りたくなる作家性の強さが特徴なのかな。

本作を見るとそれも納得かも。ドラン監督は「映画を撮っていないと死ぬ」と思っているとか「間もなく地球が滅びるから、とにかく映画を取り続けなきゃ」みたいな。若くて、イイ男だから、そういうことも含めてカッコイイとか思われるのかもしれないけれど、実態はかなりのヘン…。

家族、特に母親との関係に問題があったのかな? 映画の制作現場が自分の居場所ように感じているかのよう。映画で自分を表現し、かつ世界に評価される。葛藤が強い人ほど大成するという私個人が思っている法則を体現している感じ。

もっとも、彼の映画の名シーンは他の映画から拝借しているという話を聞いて、少し親しみも感じた。個性的でプライドが高そうだけれど、学ぶ姿勢もしっかりあるところが、評価の高い作品の創作につながっているような気がする。

●物語(50%×4.0):2.00
・名シーン誕生秘話は興味深い。ドランファンなら、もっと楽しめそう。

●演技、演出(30%×3.0):0.90
・インタビュー中心。ドキュメンタリーとして普通かな。

●画、音、音楽(20%×3.0):0.60
・まあ、これと言って…。
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