円柱野郎

オンリー・ザ・ブレイブの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

森林火災に立ち向かうアリゾナ州プレスコット市の森林消防隊の姿を描いた人間ドラマ。

2013年に起きた大規模火災の実話を基にした作品だけど、その事件の詳細をあまり知らないまま観たので、終盤に彼らの運命を察した時には「マジか…」と何とも言えない気分になった。
あれだけ伏線として見せていた防火テントでもなすすべなく訪れた彼らの運命は悲劇としか言いようがないが、この映画は日夜命がけで火災に立ち向かう職業人たちへの敬意とともに、その中で命を失った彼らの存在を観る者にしっかりと焼き付けてくれる。

作品の内容としては主人公が二人。
自らが率いる市の森林消防隊を精鋭部隊“ホットショット”へと昇格させるべく隊を導いてくマーシュ(ジョシュ・ブローリン)と、ヤク中で窃盗犯という過去から更生し娘のために生きようとする新隊員のマクドナウ(マイルズ・テラー)。
消防隊という絆を軸に彼らの人生を上手くドラマとして組み込んでいて観やすい。
マクドナウが初めに新隊員いびりを受けたり、次第に周囲が仲間として認めてくれたりというあたりの話は若干ベタかなあ?
冒頭部分の展開が少し鈍重に感じたのも勿体ない気はしたのだけど、ベタなりに感情移入させられる物語のおかげで終盤の慟哭にはとても胸に来るものがあった。
円柱野郎

円柱野郎