ヨーク

スパイダーマン:スパイダーバースのヨークのレビュー・感想・評価

4.2
いやもうこれは素直に面白かったなーというのが一番先に来ます。
キャラクターよし、アクションよし、物語も分かりやすくていいし音楽も格好いいとなればまぁ文句はないですよ。
正直俺はスパイダーマン、というかアメコミ系の映画にはそんなに思い入れなくてアベンジャーズとかも見るけど格好いいアクション観れればそれでいいやくらいの気持ちなんですね。その程度のアメコミにわかな俺でも今作は結構グッときたのでこれ往年のスパイダーマンファンにはたまらないんじゃないですかね。多分過去作のオマージュシーンとかすげぇ多くてしかもセンス良くかつユーモラスに描いてると思うんですよ、俺は過去作そんなに知らないけどなんか雰囲気でそうだろうなとは思う。よく知らない俺にでもこれはスパイダーマン愛がある作品だなっていうのがビシバシ伝わってくるんですよね。いいことです。
しかし俺が今作で一番引き付けられたのはそういう愛情あふれるキャラクターの魅力とかではなく映像表現そのものですよ。漫画のような手書きアニメのような3Dアニメのような、それらのいいところが全部ぶち込まれてるような映像に仕上がっていてちょっともう正直にいうとよく分かんねぇけど凄い、としか言いようがない。個人的には初めて『モンスターズインク』を観たときくらいの衝撃でした。
アメコミはあんまり読んだことないけど漫画の快感ってやっぱ静止画と静止画の間(コマとコマの間)を脳内で補完するときに生まれると思うんですよ。映像でもカットのつなぎ方で同じような効果は得られると思うけど今作では2次元的な漫画的表現と映像特有の空間的な表現と、あとウォルトの頃から洗練され続けている手書きアニメとここ20年ほどの技術であるフルCGによる3Dアニメとの表現が全部混然一体となりながら異なる次元からやってきた複数のスパイダーマンたちをそれぞれに相応しい形で表現するまでに昇華しちゃってるんですよ。いやこれは凄いよマジで。脱帽だよ。
そりゃスパイダーマンのこと知らなくても感動するって。スパイダーマンってビルとビルの間で踊るんだね。
本当に2時間たっぷり目が楽しかった。ソフト化されたら自室で飲みながらコマ送りしたいなぁ。
あぁでもめっちゃ面白かったけどあの叔父さんはもうちょい掘り下げてほしかったですね。なぜ悪事に加担していたのかとかピンとこなかったんであんまり気持ちが乗らなかった。
あと巷ではペニー・パーカーちゃんが大人気らしいですが俺は断然グウェン・ステイシー派です。あの白いスパイダースーツは可愛すぎでしょ。
いや面白い映画だった。
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