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ガンジスに還るの小のレビュー・感想・評価

ガンジスに還る(2016年製作の映画)
4.0
人はなかなか解脱できない。でも死を迎える間際なら一切から解放され、苦しみから逃れ自由になることができるかもしれない。そんな感覚を実現するところが、ガンジス河の畔の聖地バラナシにある施設「解脱の家」。死期を悟った人々がそこに集まり、死までの間、心穏やかに過ごそうとする。

ある日不思議な夢を見たダヤはバラナシに行くと宣言する。家族の説得を受け入れない父に、仕事人間の息子ラジーヴが仕方なく付きそう。「解脱の家」で何かと衝突する2人だったが、死と向き合っていくうちに次第にほぐれていく。

ラジーヴが迷い苦しむ俗世間、仕事のこと、娘のこと…。しかし、生を大切にしたいのであれば、今すべきことは何なのか。そして心穏やかに死ぬにはどうすれば良いのか。答えは決まっていて、そのためにここに来たのだ、と。

死へと向かう姿を見せることで、生とは何かを教えているような父と、それを受け止める息子の姿を描いた映画じゃないのかな。

●物語:4.0
・何とも言えない余韻が残る、みたいな。

●他 :4.0
・演技はまずまず自然。印象に残る映像だったかな。
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