新型コロナウィルス感染防止対策のため、自宅で映画を観れるようにオンラインで配信された「MyFrenchFilmFestival STAY HOME EDITION」の短編サイコスリラー。　

顔のパーツを取り換えて美を保とうとする母親。
アルビノで肌が白い一人娘のリリーは、それを知っていて、自宅に訪ねてきたボーイフレンドの心臓が青かったことから別の赤い心臓と取り換えてしまうが.......

青と赤と白ってフランの国旗のトリコロールのメタファーかな？
結構グロイです。

⚪概要とあらすじ
ショートフィルム。

アルビノの少女リリは母親と二人暮らし。アルビノとは生まれつき体内の色素を生成する力が極端に少ない遺伝子疾患。娘を過剰なほど外の世界から守ろうとする母親。容姿を異常に気にする彼女は、自分の顔のパーツを定期的に交換していた。一方、自由を夢みるリリは、近所に住む16 歳の少年リエスこそが、彼女を幸せにしてくれる希望の星だと信じている...。

⚪感想
フランスの作品はファンタジーや非現実をあたかも現実にみせる魔法がかけられているのかも。

顔のパーツを取り替える母にアルビノの少女、水色の心臓、摩訶不思議な植物を育てる庭師。

神秘的でありながら奇妙で優しく怖い。

現実味を帯びているからなのか、ポップな色味が使われるからなのか、ダークテイスト、ホラーテイストではない気がする。
ファンタジー作品でのダークテイスト、ホラーテイストはティム・バートンのイメージ。
暗いのもリリのためだろうし、体の一部は保存しているだけだしね。怖くするわけではなく通常の演出だと思う。

何もかもが美しくて綺麗。
血まで綺麗に感じてしまう。
観ていて楽しい。

美容液に浸かる母、くちびるの5番という呼び方はなんかオシャレだし、ファッションもオシャレで可愛かった。

アルビノであるリリーはどこか白雪姫のように透明で頭にさしていた花の色が映えていた。

母の顔のパーツがひび割れていたり黒ずんでいる描写が良い。
猫の剥製？ぬいぐるみ？を無表情で撫でるのが妙に怖い。全て予想範囲だったのかな。

最近アルビノの女性についてのニュースが放送されていて色々と知ったので。
アルビノの人は日の光による皮膚の損傷であったり皮膚がんのリスクがとても高いそう。だから母親の行動は間違ってはいないのかなって。
あとアフリカだとアルビノの人の体が呪術に使われたりするそう。だからアフリカでは｢アルビノ狩り｣というものがあって、アルビノの人が急に襲われてナタで腕を切り取られたりするそう。そして、切断された体の一部は闇マーケットで高額売買されるとか。
麻酔なしでナタやノコギリで切り取られるって。
アルビノの蛇は神聖なものって言われるけど人間の場合は呪いと捉える人もいるようで差別もいまだにあるとか。
世界にはそんな現実と向き合っている人がいるなんて知らなかった。



⚪以下ネタバレ



リリーの部屋のリエスの写真やプレゼントもなかなかのインパクトだけど心臓を縫ったところが名前になっているのも恐ろしいまでの愛が強く感じられて良い。

⚪鑑賞
YouTubeで鑑賞。

• #鍋レモンショートフィルム
• #鍋レモンmyfff

めちゃ毒々しい愛だ

ストーリーはまるでディズニーの世界を現実てきにしたような話
リリは外に出ることを禁じられていた。
母は人のパーツを得ることによって長生きをしている。そんなある日リリの前にかっこいい男の子が現れるが…。

リアルでグロい
毒々しいほどのピンクや照明
結構好き
愛を知らない女の子が考える、なら！ハートを変えちゃえばいいんだ！
悪い方向へ悪い方向へ向かっていく物語をリリは止めることが出来るのか…。
お金がすごいかかってるのは見てわかる。
美術もかなり手が込んでいるしリリがクロエグレースモレッツに見えなくもない。

なかなか問題作なような気もするがラストの展開にそれでもリリはわからないという言葉がピッタシだろう。
なかなかに恐ろしく、子供の頃思ったことがあるかもしれない？ことを実際にやっちゃうような物語。
なかなか好きではあった。