るるびっち

焼肉ドラゴンのるるびっちのレビュー・感想・評価

焼肉ドラゴン(2018年製作の映画)
2.4
在日の人にとって戦争で無理やり連れてこられた日本での生活は、土地を騙して買わされたり、息子が学校でイジメにあったり、良い仕事がなかったりと大層生きづらい様子が描かれる。
しかし、それらは今では日本人自身も味わっている苦しみであり、今見ると特別在日だけの苦労という印象を持たない。
それだけ、世の中が悪くなり、今や在日だけでなく日本人自身も格差という差別に苦しむ時代なのかと思う。

ドラマの中核は、日本における差別というよりクズとバカ女のドロドロという印象で、そんな昭和のドラマいらんわって感じ。
今時、クズ男が忘れられない母性本能が強くて男に都合の良い女って居るんですか? 昭和の話としても、観るのは現代の観客だからズレを感じる。

美女三姉妹に取りつく男達が皆クズなのがゲンナリ。
クズと結婚しても幸せにならんだろう。
そう考えると、父親が不憫でならない。
美人三姉妹を得て、なんで便所蠅みたいな男しか寄り付かんのや?
美人三姉妹に近づくクズ男どもを「くず肉」にして客に食わせる親父。
だから『焼肉ドラゴン』!! だったら納得いくし面白いけどな~。

本当は姉が好きなのに、妹と結婚する大泉洋扮する哲男。意味なくプライドだけ高くて生活力もない癖に妻の実家でタダ酒を飲む。姉に対しても妹に対しても誠意がない。自分を憐れんでいるだけ。

哲男に無視された寂しさからか、大量のうどん汁をこぼして泣いている生活力のない男をなぜか愛する次女。
哲男が大きめの便所蠅なら、こいつはコバエだ。
大量のうどん汁こぼした位で女の腰に顔埋めるって、痴漢じゃないか!!
羨ましい!! いや・・・いやらしい!!💦
弱い面を見せた男に、女の寂しさが響いたのか?
だから弱い男ばかり出てきて、三姉妹とも彼らに惹かれるのか?

そもそもクズなのは、実はナルシストで自分を憐れんでいるからではないか?
劇中の女性もやはり自分を憐れんでいるから、似た者同士で惹かれ合うのではないだろうか。
「たとえ昨日がどんなでも、明日はきっとえぇ日になる」
人生を強くしたたかに生き抜く人々を描き、困難な状況でもハッピーな未来を描いた作品と思うが…
三姉妹とも、未来はハッピーエンドではないと思うね。
羽があっても、所詮蠅男では大空は舞えない。
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