140字プロレス鶴見辰吾ジラ

トゥルー・ロマンスの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

トゥルー・ロマンス(1993年製作の映画)
4.0
【俺たちの“トゥルー“な“ロマンス“】

脚本のクエンティン・タランティーノの体温にペン越しに濃厚接触した。負け犬、ないし陰な人生に必要な女神は、自由を感じさせてくれて、完全なる肯定と赦しをくれる。マジでキュートだ!

当然、そんな幸福感には裏があったり、終焉が隣り合わせで牙を剥いてくることなんて経験上わかってるが、理想の死に様と理想の生き様を極上のハンバーガーみたいに仕上げた粋な傑作だよ、コンチクショー!

溢れ出す暴力も、ズボンに隠した拳銃も現実ならしまい込んでるが、映画なら「ここではないどこか」に行けると信仰させる。

冒頭の出逢い、会話、視線、接近からのセックスと思いの丈を告白するまで、本当に俺たちにとって“トゥルー“な“ロマンス“だった。