地球とは違う別の惑星、波が激しく打ち寄せる切り立った崖の上にアユム(古矢航之介)は立っていた。アユムはベビーカーに乗せた赤ん坊の人形を手に取ると、海へと投げ捨てた。「本当にこの星でみんなが暮らせるようになるの?」 エマ(村上由規乃)がアユムに問いかける。「それがヤヌーカの方針だから」アユムとエマは、この星を管理する宗教団体「ヤヌーカの丘」によって、地球から送り出されていた。「ヤヌーカの丘」では妊娠と出産が激しく推奨されたが、アユムとエマに子供が宿る事はなかった。二人にとっての子供は赤ん坊の人形。「もういいんじゃないかな」エマがアユムに問いかける。「もう少し続けてみよう」アユムは言葉を濁すが、子供ができない理由が自分にあるとわかっていた。アユムとエマは祈る。クマ・エロヒーム。「神々よ、立ち上がってください」
“魚の目に水見えず人の目に空見えず” そこにあるがゆえに、目の前のものは見えない。優等生の殻をかぶり自分の本心を出せない怜奈。先生と逢瀬を重ねる自由奔放な海。振り向かない幼馴染にシャッター…
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