るるびっち

ウトヤ島、7月22日のるるびっちのレビュー・感想・評価

ウトヤ島、7月22日(2018年製作の映画)
3.2
残念ながら30分で飽きた側の人間です。
建物に逃げ込んだ時は、逃げ場がないしハラハラしたけど森に逃げてからは落ち着いてしまった。
犯人が独りと知っていたので、銃声から遠ざかればいいじゃないと安易に思ってしまった。勿論、現実にはパニくるだろうし、犯人の情報も解らないから判断も出来ないだろう。
スクリーンのこちら側に居て、安全神話にあぐらをかいて過ごしているので、疑似体験のみだとすぐに飽きてしまう。被害者には申し訳ない。
映画は自分を写す鏡。
映画を観ながら考えたのは、こういう時は単独行動した方が生き残れるんじゃないか。独りなら隠れられるんじゃないか。足を引張られないんじゃないか・・・という、セコくてズルい考えばかり。人間性むき出し。
スクリーンより自分の中に嫌なモノ見ましたね。またマカヴォイのせいかな?

映画よりむしろ、YouTubeで観たドキュメンタリー番組の犯人象の方に興味を抱いた。
ネットで金を稼ぐことに成功していたり、計画実現のために必要なら農場経営もやりこなしたり、地道に計画的に色々こなせる人だ。
短絡的な人間ではない。
警察に何度も自ら電話して早期逮捕を願い、法廷で信条の主張を望んでいた節がある。
キリスト教原理主義者でテンプル騎士団を名乗るなど、自分の中に確固とした正義があるようだ。
彼の中の正義が悲劇を生む。
正義に囚われる人間ほど、地獄を生み出してしまうのではないか。
正義の味方ほど、やっかいなものはない。
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