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翔んで埼玉のmazdaのレビュー・感想・評価

翔んで埼玉(2018年製作の映画)
3.9
莫大なお金と無駄に豪華なキャストで作った月曜から夜ふかしって感じの映画。
とんでもなくわけわからなくぶっ飛びまくってるけどここまでふっきれてると一周まわって面白い。
これ埼玉県民か月曜から夜ふかし好きな人なら間違いなく面白いんじゃない?多くの街がでてくるけどその街のイメージを知ってれば知ってるほど面白い。
埼玉県民、千葉県民、東京都民全部通ってきた私にはどの視点から見てもわりと理解できてかなりツボだった。大都会が池袋で所沢と川越が遊び場だった時代懐かしい。都民になってから池袋の二流さに気づいたもんな。

ただ埼玉にはこんなに闘争心ないだろう。
東京は言うまでもなく、日本の首都で世界的にも有名な大都会の人間ということだけで日本のリーダー風をびゅんびゅんにふかせる。
神奈川は東京の右腕として従ってるように見えて実は裏で東京を見下してる横浜ナルシズムの強い県。
千葉は神奈川への負けは認めつつも埼玉と北関東3県に死んでも負けてはならないとディズニーと成田空港だけで永久にマウントとりをする。
そしてそんな喧嘩をそもそも買いもせず戦闘放棄してる県こそ埼玉だ。何もないことをさほど問題とも思わず、ダサいと言われても少しもなびかずまあ何もないから仕方ないよねえと開き直って大型ショッピングモールで全て解決させる。
つまり埼玉県民の正解は、この都市伝説ラジオを聞いてた島崎遥香であり、やっぱ東京いいよなあと言いつつもなんやかんやで生涯埼玉に身を捧げるのが真の埼玉県民。

東京どこ住みカーストの青山、シロガネーゼが仕切りながら八王子がボコボコに言われる感じは誰でも理解しやすいイメージだけど、もっとよくできてるなあと思ったのは埼玉住みカースト。
自分達の住む街の名がかかれた旗をかかげて作戦会議してるとこで1列目を浦和、熊谷、大宮、川越が陣取ってて後方から草加とか深谷がでてきてさらにその後ろのセリフのない陣に戸田、飯能、狭山がいる感じ。よく分析できてるなあ。

それから出身地対決ね。マツコとキムタク出せば千葉圧勝だったのに使用許可でなかったのかなあ。キムタクvs草薙とマツコvsアントニオ猪木とかで見たかった。。。
あと茨城はたぶん千葉の肩を持つと思うからその辺も反映されてたらさらに高得点だったし、千葉県カーストも見たかったな、、柏と松戸の戦いとか木更津から下の田舎の中の都会争い(勝浦、鴨川、館山)とか。浦和と船橋は仲良くなれそう。
原作全然知らないけどガクトは格付けやりたいがためのキャスティングなんかな?格付けのシーンが個人的ダントツの腹筋崩壊シーンだった。中尾彬もこんなアホな作品よく引き受けたなあ。

もし2を作るなら北関東3県の戦いやってほしい。関東vs関西でもいい。関東の人間は実は意外とどこも本気の愛県心はない。こういう茶番だけは力入れるのが関東っぽい。日本をあまりよく知らない外人に出身を伝える時、関東の人のほとんどはfrom Tokyoって言っちゃうのがその証明。関西は本気でやってくれるけど大阪と京都だけでほとんど完結してしまって周りが置いてかれるパターンなんだよな。結局周りの出身回答はcross to Kyotoだもんなあ。こういうことに全員が自分の住む場所に愛をもって本気で戦えるのは東北と九州。全都道府県verで見たいなこれ。
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