skk

ドッグマンのskkのネタバレレビュー・内容・結末

ドッグマン(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

何だこの映画…独特の不穏さが満ちているシロモノでした

主人公のマルチェロは犬と娘が好きな優しい人ではあるけど小市民すぎて、暴君シモーネの手下として利用され、なんなら代わりに懲役食らったり不条理な目に遭いまくります
それでも、マルチェロがなぜシモーネにあれほど横暴な振る舞いをされても何だかんだで追従するのはなんでだろう?と鑑賞中ずっと思ってたけど、それはまさしく犬と飼い主の関係を暗示してるってことですかね(最後にちょっとだけ逆転しますが)
ここの原因となる関係が全く描かれないのも、それをすっぱりカットすることで力による主従関係が出来上がってることの描写に重点をおいたのかも

画面が徹底して無機質で、全体的に不穏な雰囲気が漂うし、最後に凶行に及ぶシーンがより不気味に映る

最後の空虚な表情は飼い主を失って呆然としている犬のイメージとダブりました 幻覚はかつて仲良しだった隣人たちの姿だったわけで、人に認められたいあまりに狂ってしまったのだろうか

映画としてはよく出来てるとは思うんですが鑑賞直後は「薄気味悪い映画だなぁ…」という言葉がまず出てきました
あまり経験したことのないタイプの余韻が残りますね とはいえ、あまり人におすすめできる映画でもないのかも

なお、犬は可愛いです
skk

skk