Same

アップグレードのSameのレビュー・感想・評価

アップグレード(2018年製作の映画)
4.0
超上質なB級SF映画です!面白かった!!
『SAW』一作目の脚本を書いたリー・ワネルが脚本、監督を務めた本作、細部までしっかり練られた脚本はさすがです!

妻を殺され、自身も全身麻痺にさせられた男が、ステムと呼ばれる最新のAIチップを埋め込むことで再度自分の手足を動かせるようになり、妻殺しの犯人を追い詰めていくというストーリー。

ステムはどうやって充電もせずずっと稼働してるんだという根本的なツッコミをまずしないことが肝要です笑
ステム装着のための手術シーンも、背中を切り開いて脊椎にシャキーン!とくっつけるだけという子供が考えたようなイメージでB級感が溢れ出していて大変よろしい。
さらには腕に仕込んだ銃が出てきますが、発射時のバレルの熱で皮膚の下の肉が焼けるのでは?、発射時の掌の角度次第では手の先が吹っ飛ぶんじゃ?とか色々疑問もありながら笑、単純にかっちょいいですよねー。
かっちょいいと言えばなんといっても、ステムに主導権を渡した時の超合理的格闘術!カクカクした正確な動きは新しいアクションを見せてくれましたね!特にフィスクとのバトルは良かった。
さらに万能戦士だったフィスクのナノボットだっけ?っていうくしゃみと共に吐き出す刃物のついた超小型ロボット、あれも無くなったら口か鼻から補充するのかなーとか考えたら滑稽ですよね。

静かに始まり美しいSF的映像で綴られていて、妻を殺され全身麻痺にされた主人公グレイが悲しみから自殺を試みるあたりまで重たい映画なのかと思いきや、ステム装着後からの若干コミカルで暴力的な転調はいいですね。
『寄生獣』や『ヴェノム』のような感情のない相棒とのバディムービーだとは思わなかったなー

これはSFファンのみならず見て損のない映画です。
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