シュウ

アラジンのシュウのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
4.1
意外と真正面からリメイクしてた映画。
かなり遠い昔に観たアニメ版の記憶を頼りにしながら観てたけど、これなら観返した方が良かったかも。
めちゃめちゃシーンの再現に力入れてそうだったし。

砂漠の王国アグラバー、商人たちが行きかい、多くの人々が暮らすこの国で、貧しさから盗みを働くが、清らかで優しい心を持つ青年アラジン(メナ・マスード)は、ある日市場である女性を助ける。
その女性は身なりからしてアラジンと同じ下町の出身ではなく、本人もアグラバーの王女ジャスミンに仕える侍女だと話すのだった。
話していくうちに次第に心を通わせる二人だったが、その女性は実は王宮での退屈な暮らしに嫌気が差して抜け出してきたジャスミン(ナオミ・スコット)本人だった。
その一方でアグラバーの国務大臣でありながら、大きな野望を画策するジャファー(マーワン・ケンザリ)は、アラジンの存在を知り、野望のために必要なあることを彼にさせようと考えるのだった。


予告でもポスターでも本編でも、何よりもまず目を引くのは全身真っ青のウィル・スミス。
始めはどう考えてもこんなんネタでしょと笑っていたけど、いざ本編で観てみるとなかなかどうしてしっくりくるし、そもそも途中から普通の人間の姿になったりするからそこまで違和感があったりするわけではなかった。
元のアニメ版ではジーニーの声はロビン・ウィリアムスが演じてたけど、ウィル・スミスのジーニーも全く悪くなかったし、アニメに負けないくらいハチャメチャで愉快なキャラクターに仕上がってた。
メナ・マスード演じるアラジンも結構ハマり役。
何というか優男というか、すけこましのコソ泥って感じがすごい。
アニメのがどんな感じだったのかははっきり思い出せないけど、こんな感じの爽やかイケメンだったのは何となく覚えてる。
アラジンを実写化するならこの人だなっていうのも納得した。
メナ・マスード自体全然キャリアを積んでるわけじゃないのに、ここまでぴったしの配役を連れてくるのはさすがのディズニー。
ジャスミン姫にはオリジナルから少しだけ改変が加わって、いわゆる強い女性的なイメージの付与が。
といっても物理的に強いとかではなく、ちゃんと声を上げていこうとかそういう感じのもの。
本編の要素ではあるものの、なんか取って付けたような印象は否めないけど、「Speechless」に合わせたシーンは良いシーンだった。

監督がガイ・リッチーとはいえ、作りはオリジナルのアニメ版に近いミュージカル方式。
歌ってばかりというわけじゃないけど、ディズニーらしく感情が昂ったら歌い始めるという分かりやすいシステム。
名曲「A whole new world」はもちろんだけど、個人的には一番最初の「Arabian Nights」、ウィル・スミスが歌う「Friend Like Me」もなかなか捨てがたい。
ウィル・スミスがいるからなのか、どっちの曲もヒップホップが組み合わさってて面白いリメイクだった。
でもミュージカル一辺倒にならず、ガイ・リッチーらしいアクションも忘れない。
もう少しそういうアクションシーンが多めだと自分好みだなと思ったけど、CG多用で製作費が膨れ上がってそうなこの映画は絶対失敗できないし、そういう冒険は難しかったのかな。
そりゃあ「キング・アーサー」みたいになられても、困るっちゃあ困るんだけどさ。

最近のディズニー実写化の潮流の中で、「くるみ割り人形と秘密の王国」「ダンボ」がいまいちな出来でどうなることやらと思ってたけど、ここでしっかりと面白いエンタメに振り切れたのが出てきてよかった。
同じく実写化は「ライオン・キング」やら「ムーラン」やら「マレフィセント」の続編やら色々と立て込んできてるけど、ここらでもう1度盛り返して欲しいな。