140字プロレス鶴見辰吾ジラ

アラジンの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

アラジン(2019年製作の映画)
3.6
【Music&Magic】

冒頭のアラジンとジャスミンの出逢い、そしてストリートを逃走する描写が超クール!ミュージカルしながらパルクールだぜ!

映画の8割はディズニーのキャラクタービジネスとフェミプロパガンダ、そしてウィル・スミスのカレッジフットボールの陽キャ的な押し売り。ラストバトルにかけて暗に示されたジーニーの苦悩と力からの解放は、文字通りの権力やパワーからのLet it go。誰もが与えられた身分を枷として捉えていて自分として自由に生きるというテーマ性が説教臭くて鼻につくが、キレッキレのダンスシーンやミュージカルの高揚感は、PTバーナム的に言えば嘘ではない。

山寺宏一吹き替えはもろジーニーだけど(本人やんけ)、実写だと「マスク」感。インディ上がり感のある「シャザム!」と代替性があるため、冒頭のストリートアクションより先の爆発力はジャスミン役の女優の美貌でカバー。俺は褐色美女好みなんだわと思った。アクションシーンはビジネス的な配置で大虚構感はあまり感じなかった。むしろウィルスミス押すなら、モロモロにヒップホップエンターテイメントでも良かった気がする。ただ興行という面での実写力はたしかなモノで、「素敵な映画だったね!」と見た後言えるだけのパワーはあった。