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ハナレイ・ベイの小のレビュー・感想・評価

ハナレイ・ベイ(2018年製作の映画)
3.7
シングルマザーのサチの一人息子のタカシが、ハワイ・カウアイ島のハナレイ・ベイでサーフィン中にサメに襲われ亡くなったという。現地に飛び、無言の対面を果たしたサチは帰国のため空港に到着すると、何を思ったのか海岸へと向かい、海の前の少し離れた日陰でチェアに座り、読書をして過ごす。

それ以来、タカシの命日の時期に同じ場所に来ては数週間過ごす。10年目のある日、偶然出会った2人の若い日本人サーファーと親しくなり、彼らから「赤いサーフボードを持った『右脚のない日本人サーファー』がいる」という話を聞く。

ストーリーにちょっとノレず、吉田羊さんとハワイの美しい景色を愛でる映画という印象が強め。息子の喪失に対し、自分の気持ちに10年間もの間整理がつかない状況ということが、自分の想像力を超えているのが原因だったのだろうと。

何故そうなのかがわかるようには描かれているけれど、もう少し厚みを持たせてくれたら、と思う。説明過ぎるのは良くないけれど、サチの経験、タカシに対する気持ちは、あまり一般的ではないと思うから。

ただ、若いサーファーの1人、高橋(村上虹郎)によって、サチが亡き息子の気持ちを理解しつつ、海との距離を詰めていくという描き方は好き。

観終わってから知ったのだけれど(汗)、原作は村上春樹先生の同名短編小説なんですね。 本作(村上先生?)によると女性にモテる秘訣は①黙って話を聞く、②服をほめる、③うまいメシを御馳走する、とのこと。もっと早く知ってい…ても自分には意味なかったですね。

公開2日目に観たのだけれど、封筒に「映画本編鑑賞後にお開けください」と書かれた"シークレット"入場者特典の自分的イラネー感(すみません)も印象に残った。

●物語(50%×3.0):1.50
・自分にはハマらなかった。

●演技、演出(30%×4.5):1.35
・母の心情を表す演出、吉田羊さんの演技が良いかも。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・美しいです。
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