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オーケストラ・クラスのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

オーケストラ・クラス(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

バイオリニストの主人公は、国の音楽教育プログラムの講師として、小学6年生のクラスでバイオリンを教えることになる。
他校生徒との合同コンサートを目指し授業は開始されたが、悪ガキ揃いの子どもたち相手に芸術家肌の主人公は幻滅して、一度は講師の辞退を考える。しかし、未経験者の生徒の1人である少年に音楽の才能を見出し、彼を通して主人公は音楽を教えることにやりがいを感じ始めて…という話。
フランス映画。

※黒い星が加点部分
個人的好み :★★★★☆
ダメ映画度 :★☆☆☆☆
インパクト/意外性 :★★☆☆☆
映像 :★★★☆☆
ストーリー整合性 :★★☆☆☆
太ってる子が女の子にモテてる
フランス小学校の衝撃度
:★★☆☆☆

(感想)
邦画でも多く見られるチーム制音楽もの(勝手に命名)。
管弦楽団や、ブラスバンド部、合唱団などを題材に多人数のメンバーが音楽を通して結束を深めていくジャンルなのだが、そこはフランス映画。日本の作品とはかなり絆の描き方が違っていて、なんとも独特だった。
子どもたちは好き勝手意見を言い合って、教師の言うことも聞かず、よく喧嘩をするのだが、激情型なのに人間関係がドライというか、日本人の感覚だと「え? いつの間に仲直りしたの?」と思ってしまう場面が多く戸惑ってしまった。人種や宗教も多種多様で思想などもかなり違ってそう。
それでも、子どもたちが音楽を学ぶ新鮮さに魅入られていく過程や、他校の生徒とのレベルの差を知って悔し涙を流すところなどは子どもの純粋さが眩しかった。
また、教室が電気配線トラブルで崩壊してしまい、親たちを巻き込んで練習場をみんなで構築する展開は胸が熱くなった。その工事の打ち上げで、親たちと子どもたちがそれぞれバカ話をしながら打ち解けていくシーンがとても心地よかった。
演奏シーンも素晴らしく、特に主人公が第2バイオリンで参加するカルテットの演奏では、主人公のプロとしてのテクニックの映し方が分かりやすかった。
何気に小学校の先生が良いキャラクター。問題児だらけのメンバーを親身になって指導する情熱家な彼とクールでコミュ症気味な主人公のコンビが絶妙だった。
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