河豚川ポンズ

マイル22の河豚川ポンズのネタバレレビュー・内容・結末

マイル22(2018年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

硬派なアクションだけかと思いきや…な映画。
ピーター・バーグ×マーク・ウォルバーグと来れば頭空っぽでそれこそ「バトルシップ」みたいなもんか、「パトリオット・デイ」みたいなシリアス系だと思ってかかったら、完全にうまく裏をかかれた気分。

CIAの極秘部隊に所属するジェームズ・シルヴァ(マーク・ウォルバーグ)は、ロシアのFSBが強奪したセシウムを追ってチーム総動員で動いていた。
しかしまるで手掛かりは見つからず、東南アジアにあるという情報提供をもとに向かってもガセネタを掴まされて、完全にお手上げ状態。
そんな中、東南アジアのインドカーのアメリカ大使館に突然情報提供者が亡命を申し出る。
情報提供者で地元警官のリー・ノア(イコ・ウワイス)はセシウムの所在を知っているということだが、その前にアメリカの亡命を確約してほしいということだった。
シルヴァは半信半疑だったが、隊員のアリス・カー(ローレン・コーハン)の情報提供者であったこと、そしてセシウムの一部の所在に関しての情報は本物だったことから、彼をインドカー政府に引き渡さず米国へ亡命させることを決定する。
だが、大きな問題が一つ。
亡命のための飛行機が着陸する空港は22マイル先で駐機する時間も10分だけ、さらにその道中で攻撃を受けることは免れない。
そしてリーの持ってきたセシウムの所在が入ったデータは時間経過で消えてしまう。
シルヴァは万全を期すため、司令部の“オーバーウォッチ”と連携してリーの護送を始める。


ポスターやら予告編やらからずいぶんと派手なアクションものだなあとは思ってたけど、蓋を開けてみてもやっぱりド派手なアクションもの。
「ザ・レイド」のイコ・ウワイスとロンダ・ラウジーがキャストにいる時点で期待値はマックスだったけど、その期待に負けないぐらいに良いアクションを見せてくれた。
22マイル先にイコ・ウワイス演じるリーを護送するわけだけど、秘密部隊を引きずり出すためといっても、手錠付けたまま2人ボコボコにできるぐらいに強かったら本当に守る必要があるのかってなるぐらいに頼もしい。
というか、主人公はもうイコ・ウワイスの方で良いんじゃないかな。
ロンダ・ラウジーも出番は多くはなかったけど、片手で大の男を投げ飛ばしたりしてるし、戦い方がロック様みたいな方向になっててとてもよかった。
最近はあんまりアクション映画に出てなかったからどうしてるのかと思ってたけど、WWEとかに出てたりで格闘家としての本業に力を入れてるみたい。

とにかく意外だったのは、この映画がいわゆるどんでん返し系の映画だったこと。
途中で挟まるロシア高官のシーンも最初は不思議には思ってたけど、単純に敵側の黒幕なんだろうというミスリードに自分は見事に引っかかってしまった。
まあ確かに映画館のポスターには”あなたは絶対騙される”とかなんとかそういう宣伝コピーはあったけど、どうせちょっと誇張した表現だろうと高を括ってたから見事に騙された。
ああいう宣伝コピーがあったら余計に騙されないだろってつくづく思ってたけど、まさかそもそも信用してないから騙されるとは自分でも笑ってしまう。
監督のピーター・バーグはあまりこういうストーリーの妙で評価を受けるイメージじゃなかったから素直にすごいと思ったんだけど、肝心のこの映画の評価がそんなに芳しくないのは少し残念。
そこまで良くないっていう理由も確かに分からなくはないんですけどね…