すがり

スマホを落としただけなのにのすがりのネタバレレビュー・内容・結末

1.7

このレビューはネタバレを含みます

千葉雄大は好きです。都市開発?系のCMで見て惚れました。
原田泰造も好きです。ずっと好きです、ほんといつみてもジムキャリー。

何なんだよこの映画。
しょうもない映画も散々みてきてるけどこういう邦画は特にただの愚痴を吐きたくなるから困る。
レビュー汚してすみません、ありがとう。

成田凌のお陰で上質なサスペンスになりそうな雰囲気は随所にあるのに、それよりも多くの場面に散りばめられたこちらの感情移入を防ぐ防波堤の存在、存在…!

前半なんか特にそう。
全然噛み合いを納得できないちぐはぐな会話と展開。
これは自分が日本語話者だからかもしれないけどね。
演技もぬるい。完全に外野から石投げてて悪いなとは思うけどぬるい。
それでいて「ちょっと気持ち悪いんだけど」とか子どものネグレクト風景だとかは日常感が出過ぎてて現実感があるというよりも現実で、そういう場面だけ上手いもんだから余計に入り込めない。
この点はもう邦画そのものに感じることでもある。

何を主軸に展開させたいのかわからないうろうろ具合にも気持ちを削がれる。
調べると原作はパート別になっているようなので、確かにそれが正しいのだと思う。
こんなことなら千葉雄大と原田泰造の二人をもっとみていたかった。

この映画を楽しめなかった理由は沢山あって、でもその中でも一番冷めちゃうのが稲葉麻美の話。
だってどうでも良いでしょう麻美だろうが美奈代だろうが。
その人は、その人じゃん。

ずっと稲葉麻美と付き合ってて、途中から入れ代わりましたっていうなら分かりますよ。
なのでそこは注視したつもりだったんですが、違いますよね。
美奈代が麻美になってから麻美として付き合ってますよね。
じゃあ好きになった人はそのままじゃんって。

そんな何の問題にもならないことを人の本性が試される重大な事実みたいな取り上げられ方してもついていけないですよ。
だからやっぱり、名前なんて要らないんだろうなって改めて思うんです。


ただね、千葉雄大が好きなのもあるけど、警察の彼が犯人追い詰めて、最後にどうして犯人の場所が分かったか問われてね、答えるんです。
「勘です」って。
本当は犯人と同類の過去を持っているので自分に潜って見つけた答えなんですけどね。
自分も辛いのに、それを使って、犯人煽って。
そのままメリーゴーランドを眺めるシーンがもう。
暗い過去の中にほんの一筋楽しい思い出があって、一種の拠り所になる。
こういうのは駄目だよ、卑怯だよ。
この瞬間だけ気持ちが奪われる。
完全にハイライト。
すがり

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