面白い。誘拐モノの緊急通報室の映画はハル・ベリー主演の『ザ・コール 緊急通報指令室』を思い出す。ただあちらは拐われた被害者側の映像も映すけど、本作は電話番の主人公のみの映像で進んで行く。ザ・コールはなかなか面白かったけど前半と後半で映画の雰囲気が変わりすぎてなあ…。
電話のやりとりで話が進む映画はパッと思いつくだけでも『フォーン・ブース』、『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』、『いのちの紐』とか色々あるし、その内容自体はあまり珍しく無いと思う。
ただこの『THE GUILTY/ギルティ』は思い込みや人の想像力が思いもよらない方向に進んでいくのが面白い。ストーリーは二転三転していくし、シチュエーションもどんどん変わっていくが、どの場面でも電話先の映像が思い浮かぶ演出力が凄い。特に中盤のある惨劇が発覚する展開。ここだけは場面を想像するのが本当に恐ろしくなるほどでした。
周りの職員のリアクションとか、誘拐された女性がどのタイミングで電話をかけているか分かりづらいところなどの批判ポイントもなくは無いですが、ストーリーテリングは非常によく出来ています。そしてタイトルの“ギルティ”が意味するものとは…。
ジェイク・ギレンホール主演でリメイクも決まった本作、こちらも楽しみに公開を待ちたいと思います。
