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ロケットマンのabeeのレビュー・感想・評価

ロケットマン(2019年製作の映画)
4.5
【もう翼が無くても大丈夫。ぼくは羽ばたける。】

いやーーっ‼︎
最っっ高かっっ‼︎‼︎

正直なところ個人的に「ボヘミアン・ラプソディ」がクリーンヒットとはいかず、逆にこの「ロケットマン」には大いに期待を寄せていたわけですよ。
また裏切られるかも、という心配もありましたが今回はホームランですね‼︎

もはやゆるキャラ、【ナイト】の称号を持つSir.エルトン・ハーキュリーズ・ジョンの半生を描いたミュージカル映画。

「ボヘミアン・ラプソディ」と明らかに違う点、それはダンス‼︎‼︎
そうだ!ミュージカルにはダンスが無いと‼︎‼︎

とはいってもそもそも「ボヘミアン・ラプソディ」はミュージカルというジャンルとは言い難いですよね。

そんなにエルトン・ジョンの楽曲には詳しくないのですが「The Bitch Is Back」、「Saturday Night's Alright」、「Your Song」、「Crocodile Rock」、「Tiny Dancer」、「I'm Still Standing」などかなりノれてレイトショーでしたが、もう超踊りたい‼︎‼︎

上手い具合にエルトン・ジョンの楽曲が各シーン、彼の心情にばっちりハマっていて素晴らしかった。
彼の楽曲は洋楽っぽくないなぁとはずっと思ってたのですが、詞が先行で作られていたんですね。
「lyric」というよりは「poem」なんですよ、彼の楽曲の詞は。しかも作詞家が別でいたとは全く知りませんでした。それにも関わらず彼の言葉であるかのようにリスナーにその詞が届くのは名曲である理由の一つなのだと感じました。
名曲たる一番の要素は「万人に当てはまる幅のある詞」だと思うのです。作詞家の綴った詞が実際の表現者である歌い手の心情に当てはまるということは、多くの人にも当てはまる言葉であるということ。
「これは私のための歌だ」と感じられることが一番共感を呼びますからね。

ミュージカルとしてまず楽曲やダンスに大満足なのですが、それ以上に私の琴線に触れたのはエルトン・ジョンという人間のドラマ。
エルトン・ジョンの内面が丁寧に描かれていてとても見応えがありました。彼の心の浮き沈みがどこかファンタジックに表現されていて芸術作品としてもとても秀逸。

ステージとプライベートの激しすぎるギャップを見ると、彼はアーティスト、ミュージシャンというよりは最早「道化師」。
ステージに上がる彼の姿は悲しみや孤独をメイクで覆い隠し子どもに風船を配り歩くピエロのよう。

依存症の更生施設でのグループセラピーを通してエルトン・ジョンの半生を紐解いていき、自分の抱える問題を自分で理解しそれを許容する。
グループセラピーのシーンは少ないのですが、ここがよく作りこまれていると思うのです。「翼」に注目して欲しい。「鎧」といっても良い。

愛を求めるとき、一番大切なのは自分で自分を認めること。そして自分を愛すること。
それに気づけばステージに上がるときにピエロのメイクなど必要ない。
翼など無くても空を飛べるのです。

ということで、とにかくBlu-rayが欲しい‼︎
内容にも大満足でした‼︎
そして何よりタロン・エガートンに夢中ですよ。
敢えてエルトン・ジョンにルックスを寄せすぎず、タロン・エガートンを残したのが良かった。
もうタロン・エガートンが超エロい‼︎超かわいい‼︎
「キングスマン」では何とも思わなかったのですがこの作品の彼は魅力爆発。ハゲてるのが逆にイイ‼︎
すごいセクシー‼︎めっちゃエロい‼︎
そして愛を求め苦しむその姿にキュン死にする‼︎

…なんか私ってやっぱり男の趣味がおかしいのかもしれないなぁ…
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