horahuki

ダーク・スクールのhorahukiのレビュー・感想・評価

ダーク・スクール(2018年製作の映画)
3.0
不良JKたちの秘められた才能が開花する!?

超問題児なJK5人が転入させられたブラックウッド学院。それは森の奥にある人里離れた寄宿学校。外との連絡を一切禁止された彼女たちは次第に秀でた才能を見せ始め…。

未体験ゾーン2019鑑賞2本目!
監督ロドリゴコルテス、脚本クリススパーリングの『リミット』(未見)コンビによる心霊ホラー。ネタバレせずに書くのがムズイ…。

森の奥に建つ荘厳で古めかしい学院という舞台とその学院に住まう女教師たち。唯一の男性は優秀なイケメンピアニスト。そこに5人の若い女たちが寄宿するという、禁断の何かが始まりそうな怪しげな雰囲気。

ブラックウッド学院に寄宿することになる主人公キットは幼い頃に父親を亡くし、現在は母親と義父との3人暮らし。しかし未だに父親の死を引き摺っており、最後に父親に言葉をかけられなかったことをずっと後悔している。

本作はそういった過去からの決別を描く物語であり、ブラックウッド学院という舞台こそが過去に必死にしがみつく人々の巣窟。過去は忘れ去ってはならない偉大なものだけど、それのみにしがみつくことは未来への自身としての固有の可能性を閉ざすことでもある。

だからこそ彼女たちの才能の開花は高揚感を与えてはくれるけれども、それ以上に病的な危うさを纏っていて恐ろしさすら感じる。それは数多の映画で描かれているようなポジティブな才能の開花とは根本的に異なっているからであり、固有の未来への可能性の不在という先の見えない危機感に起因しているのだろうと思います。

ブラックウッド学院で行われることは、彼女たちを引き込もうとする過去との未来をかけたそれぞれの内面における戦いであり、過去に夢中になる者や葛藤する者等、それぞれが別の反応を示し始める。不貞腐れた彼女はずっと未来だけを見ていたということでしょう。そう考えるとカッコイイね!

とはいえ、それほど上手くいってたとは思えない。それぞれの事柄が結びつきが弱いというか、表現に必然性があんまり感じられなかった。そして何よりも画面が暗すぎる。たしかに本作においては学院の中は暗くないといけないんだけど、さすがに限度があるよ。劇場で見てんのに良くわかんないレベル。もう少し映像にメリハリつけないと暗さで眠くなっちゃう…。

でも今回はドライハードのミンティアを持ち込んだので「ゲヘナ落ち」せずに耐えきりました!何粒食べたかわかんないくらい食べたけど(笑)でも瞬間火力はブラックガムの方があるね。今度から併用しよっと。
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