2019年最後の映画はこれ!北欧発のおバカコメディだァァーーッ!!
くだらねえ、しょうもねえ、無茶苦茶である。でもメタルだからOK。メタルは何をやってもいい。メタルの懐の深さを感じた92分でした。
フィンランドの田舎町(というよりもはや山)で暮らす内気な青年トゥロは、メタル好き仲間4人でヘヴィメタルバンドを組んでいる。しかし田舎町でのヘヴィメタルの地位は低く、髪切れホモと罵声を浴びせられる日々を送っていた。そんな中、ひょんなことから自分たちのデモテープをノルウェーの大規模メタルフェス主催者に聞いてもらえるチャンスが舞い込む。すごいぞ!俺たちこのままフェスに参加できちゃったりして!?…しかし田舎町の口コミネットワークにより、情報は光の速さで広まり、いつの間にかトゥロたちはフェスのメインステージで歌うスーパールーキーという話になっていた…。
学びなんて一切ない、コメディ全振り映画です。冒頭からフィンランドの牧歌的風景とヘヴィメタルのミスマッチで笑わせてくれます。
全編にわたり、ギーク寄りのメタルヘッドたちが繰り広げるユルくてしょうもない展開が続きます。山奥でトナカイ肉の解体をして生計を立てているメンバーが、精肉機にトナカイを詰まらせてしまい、ガコガコキーキー鳴る音を聞いて新しいリフを見出したりする。フェスに参加するための移動車を買おうとするが予算がなく、意地悪なディーラーが唯一出してきたのはオンボロの事故車…事故車だって!?サイコーにメタルだぜ!!無茶苦茶なギャグだけど、メタル的には全部OK。メタルは魂の衝動。どんなアホな行動も、どんなぶっとんだ展開も、「こいつらメタルだから仕方ない」と広い心で受け止めてしまいます。メタルとほっこりコメディは親和性が高い。
しかし、「ライオンから餌を奪うケモノの話」が上手く生かされていない気がして残念。せっかく面白くなりそうな前フリだったんですけどね。予行練習までしたのに!
なんでもありのカオスコメディですが、舞台がフィンランドの田舎町で、全体的にどこかほっこりした雰囲気があるのでした。なんでも許せる方はぜひ!
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2019年、フィルマのおかげでたくさんの素晴らしい映画に出会えました。いいねやコメント、フォローいただいたみなさまありがとうございました。2020年もたくさんの映画に出会えますように☺️✨