平野レミゼラブル

麻雀放浪記2020の平野レミゼラブルのレビュー・感想・評価

麻雀放浪記2020(2019年製作の映画)
3.3
映画開始直前にピエール瀧が逮捕され上映が危ぶまれたものの、作品に罪はないとしてノーカットでの上映に踏み切った姿勢を賞賛された本作。
蓋を開けてみると劇中で人気タレントにのし上がった斎藤工が違法賭博の容疑で逮捕。グッズ販売等が自粛されるも、謝罪会見を開くことで復帰する場面があるため、そりゃ上映強行するよな!!って感じである。

本作は阿佐田哲也の小説「麻雀放浪記」を原案とし、1984年の同小説を実写化した映画の一応続編のようなものなのだが(設定に齟齬があるため厳密にはパラレルワールド)、主人公の坊や哲が1945年から第三次大戦の影響で東京五輪が中止になった2020年にタイムスリップするというブッ飛んだ作品になっている。
そこまで滅茶苦茶な設定になっているなら、前作を見る必要がないかというとそうでもない。何故なら前作で使われたネタを大量に2020の方でもオマージュして使っているからだ。
哲、ドサ健、出目徳、女衒の達で卓を囲むシーンなんて何から何まで同じだし、ママからイカサマを教わるところも一致。
また前作でドサ健が担った役回りがいくつか哲の役回りになっており、蛾を潰すところなんかはまんまである。流石にドサ健のクズムーブは軒並みオミットされてて安心したけど。
(ただしその煽りをモロに受けて本作のドサ健はクズでもなんでもない一般雀士だったのは本当に残念。前作であまりのクズさで後半の哲の出番を完全に食ってた罰っちゃ罰かもしれないけど!!)

むしろここまでオマージュされると、この映画はどう見ても『麻雀放浪記』なんだ…!って言い張るための免罪符のように思える。
一応前作未見の同行者もブッ飛び具合を見て楽しんでいたようなので、前作見てない人や麻雀のルールわからない人でも大丈夫っちゃ大丈夫です。前作は何かの機会に見て欲しいけれども。

他にも雑な近未来感とか、シマウマックスとか、緑色のゲロとか、ベッキーアンドロイド足舐めフェチとか、おっぱいガン見斎藤工とか、ふんどしとか、悪い人たちに「また都知事にさせてやるから大人しく言うことを聞きな…」って騙されて連れてこられたであろう舛添元都知事とか見どころ、突っ込みどころ、 何か吸ったのかな?ってところが盛りだくさんだけれどこの辺で。
ある意味オススメ!!



あと斎藤工はマジで今から違法賭博に手を出して逮捕されてくれねェかなァ〜〜〜