140字プロレス鶴見辰吾ジラ

プロメアの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

プロメア(2019年製作の映画)
3.8
【太ってから痩せろ!!】

情報の暴力。
熱血のハードセールス。
クーリングオフ禁止。
衝動のメタファー。
フォーリング・ダウン。
フォースとともに…
X-MENが何たら…
ミュータントに権利を。
炎上を食いモノにするな!
「パージで平和を」熱血編。
作画されたサーチライト。
ガジェットの過剰摂取。
見得きり、歌舞伎スタイル。
ウジウジしない。
魂振り切り!
カツ丼、
ラーメン二郎、
Lサイズのピザ、
チーズダッカルビ、
高カロリーの極み…
案ずるなかれ…
太ってから痩せろ!!!

冒頭のバーニッシュの覚醒のシークエンスがガチャガチャしたクリアな絵なので、目が疲れるかと心配になりましたが、満員電車のサラリーマンや交通渋滞の中の男性のシークエンスを見て、あのジョエル・シューマカーの傑作「フォーリング・ダウン」の冒頭の渋滞シーンと重なったこともあり、バーニッシュは人が持つ怒りの感情・衝動のメタファーで、それを制御できないマイノリティな人々を受け入れて平和を歩もうというメッセージがあるのか?と思っておりました。

タダですね…

もう何ですかね…

大声で叫んで、勇んで見得を切って、力こそパワー的なエモーションを表現できれば勝ち!みたな作品全体の雰囲気に、徐々にメタファーを掘るのは辞めようと思っていく様の熱量は素晴らしいですね。ドラマチックな人間ドラマというよりも景気良く、ジャパニーズ“KABUKI”スタイルを貫いて画面のど真ん中で見得を切るという堂々さにしてやられました。

私ごとですが、只今ダイエット中でございます。少々の運動とやや過剰に糖質制限を試みておりまして、ここ2週間で4キロ減に成功。ただカツカレーや家系ラーメンや夜中のポテトチップスの欲望が頭を何度もよぎる中、本作のような問題が起きたら気合いで何とかする!みたいな力こそパワー理論を振りかざし、農耕ビームだの地核貫通パイルドライバーなど大声で叫ぶ感じは、この際好きなモノ好きなだけ食べてから痩せるか!というような向う見ずな映画の魅力がありました。ドラマなんて見たいなら他の映画で接種しますよ。

松山ケンイチ、早乙女太一の声優スキルは細かい部分が気になるだけで申し分なく、特に堺雅人の力強い演技には思わず唸ってしまいました。終盤のロボットバトルシーンに必殺武器の説明を早口で説明するシーンは最高!

ダイエット中のこの私に
「細かいことは気にするな!」
「深夜に家系ラーメン食っちまえ!」
「太った後に考えろ!」
なんてエールを貰った気がした作品でした。

TRIGGER相変わらずヤベえよ…