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僕たちは希望という名の列車に乗ったのbluestarのレビュー・感想・評価

3.9
東西分裂下の1956年の東ドイツの若者たちの、実話を元にした映画。
ベルリンの壁は1961年からなので、その5年前の話です。

隣国ハンガリーでの民衆デモで多数の犠牲者が出たと知った学生が、クラスで黙祷を捧げようと声掛けしたことが、教師に知られた途端に、国ぐるみで若者達が追い込まれてゆく。

産まれた年や国が違うだけで、ここまで辛いかと思わされる内容でした。
この若者達が純粋ゆえに、翻弄されていくのだけれど、絶望感のままでないのがなんと言っても救いです。

学生を演じた俳優さん達、皆キャラが立っていて説得力があり良かったです。

冷戦下、ソ連軍が駐留する東ドイツでは、体制批判はヒトラーの味方なのか!となってしまうのは今となってはとんだ価値観なのだけれど、社会主義国家での市民への規制と迫害は、民主主義国家の独裁にも似て酷いです。
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