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バード・ボックスのYYamadaのレビュー・感想・評価

バード・ボックス(2018年製作の映画)
3.0
【クリソツ映画】比較鑑賞⑤

◆本作:
 『バード・ボックス』
◆クリソツな他作 (比較対象)
 『クワイエット・プレイス』

〈クリソツ・ポイント〉
・2018年に公開
・「~すると死んでしまう」
・世紀末社会を生き抜く家族を描く
・主人公の出産シーンあり

〈本作の見処〉
①「見てはいけない」
・ある日突然に「何か」を見ると、自殺を引き起こしてしまう謎の異変に襲われた人類。マロリー(サンドラ・ブロック)は、その絶望下のなか出産してから5年後。無線にてコンタクトがとれた安息の地を目指し、
幼い命を守り、命懸けの逃避行に出る…
・本作は、2014年に出版された同名小説を原作とし、クリソツ作品『クワイエット・プレイス』から遅れること8ヶ月、2018年12月にNETFLIXオリジナル作品として配信された、サスペンスホラー作品。
・本作は配信後1週間で4500万人以上に視聴された話題作となったが、TwitterやYouTubeに目隠しされた状態の「バード・ボックス・チャレンジ」動画が多数掲載され、その危険性から社会問題となった。

②安住の地を求めて
・本作は人類に異変が発生した直後と、5年後の逃避行のシーンの2つの時系列を交互に描いており、物語の終盤には、なぜボートで川下りすることになったのか理解出来るようになっている。
・力強い母親を演じるサンドラ・ブロック。非常に納得出来るキャスティングで、彼女以外の適任者は見当たらない。

③クリソツ作品と比較すると…
-: 作品規模(制作費)はほぼ同じ
 本作:20百万ドル 他作:17百万ドル
-: 世界興行収入は比較対象外
 本作: 劇場未公開 他作: 341百万ドル
○: 世紀末の現象を初期段階から描き、社会の混乱ぶりが理解出来る。
▲: 序盤の群像劇から一転、5年間が経過。どのように生き延びた?
▲: 「見てはいけない」縛りは「見えている」鑑賞者にとって、恐怖感や臨場感を共有しづらい。
▲: ラストのオチは少し微妙。5年間子供に名前をつけなかったのはなぜ?
×: 見てしまうと衝動的に自殺に至る原因は解らずじまい。心に闇を抱えた人間は平気という設定も恣意的すぎる。
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