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川沿いのホテルのchiyoのレビュー・感想・評価

川沿いのホテル(2018年製作の映画)
3.5
2022/7/30
ある冬の日、漢江沿いの静かなホテル。詩人の男性が死期を感じて2人の息子を呼ぶものの、同じコーヒーショップに居ながら会えないのが、彼の直感を肯定しているようで少し怖い。そして、失恋した女性と彼女を慰めに来た女友だち。二人もベッドで横になっているシーンが多く、生と死の間を行ったり来たりしているかのよう。一面の銀世界がモノクロ映像で描かれるため、余計に不穏な空気を感じてしまうのかも。その反面、詩人の女性2人に対する絶賛が甚だしく、思わず笑ってしまいそうになる。2人の息子との会話は微妙なのに、女性相手だとこんなにも饒舌になるのか。また、名前に関する会話シーンが印象的で、ふっと登場する猫が可愛らしくて微笑ましい。ラストがホン・サンスっぽくなく、ちょっと驚いた。
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