Jaya

イェリヒョウのJayaのネタバレレビュー・内容・結末

イェリヒョウ(2008年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

復員兵トーマスがトルコ系のアリの妻ラウラとよろしくなるお話。舞台は旧東独の街イェリヒョウで、東独らしさがちょこちょこ出てきました。

画の美しさが凄かったです。構図がバキバキにキマってました。加えて異常なまでのテンポのよさ。カット割りが神がかったレベルのように思いました。

ただあまりに無駄がなさすぎて、脚本に違和感を覚えるところも。特に終盤はかなりドタバタしていて、ライターで見つかるなどは捻りがない。戯曲のように感じたりもしました。

各シーンの見せ方が魅力的。トーマスとラウラのいきなりのキスは斬新な気もするし、笑ってしまうほどベタな気もするし、いずれにしろ面白い。そしてラウラの演技も素晴らしかったです。

東独、兵士、移民といったドイツの現状を細かく練り込んで映像の力でまとめ上げた、隙のない仕上がりになっていたサスペンスの佳作でした。
Jaya

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