minorufuku

星に願いをのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

星に願いを(2019年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

風俗嬢として働く主人公は、過去の辛い経験から荒んだ毎日を送る。そんなある日主人公はライブハウスで男たちに絡まれていた家出少女を助け、彼女を自分の部屋に居候させることになるのだが...という話。

都会で暮らす登場人物たちの過酷で重苦しい人生を描いたバイオレンス映画。
主人公の現実と妄想の境が曖昧で、時系列や物語の整合性も支離滅裂なのだが、過激でエネルギッシュな表現に満ちていて不思議と心に残る作品。
序盤は正直わけがわからない話でなかなか入り込めなかったが、途中からは登場人物それぞれの視点で彼らの対面する命題が提示されて徐々に引きこまれていった。終盤の疾走感あふれるアクションや、ヒロインと他の人物たちの意外な関係性が明らかになるところは面白かった。
特に、主人公と漫才師が最後に並んで座るラストは感慨深い。あまり人にはオススメできないが掘り出し物。音楽もバラエティ豊かでかっこいい。
果たして本当に手の冷たい人は心が温かいのだろうか?
minorufuku

minorufuku