茜

吸血の群れの茜のレビュー・感想・評価

吸血の群れ(1972年製作の映画)
3.4
このジャケットにもなってるポスターアートが好き過ぎてずっと観たかったやつ。
このデザイン本当に秀逸すぎませんか…お部屋に飾りたい。
公開当時の日本版ポスターも昭和テイスト満載な物々しいデザインが素敵だから是非ググって見て欲しいやつ。

ワニワニパニック、ヒルパニック、ゴキブリパニック…
色んなパニック映画がある中で、こちらは(主に)爬虫類パニックとでも言うべきか。
でもパニック映画と言いつつ、ハラハラドキドキの緊迫感はまるで皆無。
常にゲコゲコゲロゲロとカエルさん達の鳴き声が響く中、極めてのんびり淡々と進行していく抑揚のないドラマ…。
「吸血の群れ」なんて邦題は嘘・大げさ・紛らわしいもいいとこで、血を吸う生き物なんてこれっぽっちも出てこない!
カエルさんに至ってはひたすらゲコゲコ鳴きながら増殖して、テーブルの上や人間の体に乗っかってるだけ。
わざと毒薬の瓶を棚から落として、有毒な煙で人間を殺害するトカゲ君達は知能犯すぎてビックリしたけど。

タイトルは一応カエルだけども、大小様々なトカゲ君やらタランチュラやら蛇やらワニやら、とにかく色々出て来ます。
でも血みどろ過激なシーンも一切ないし、生き物達からは殺意の波動も感じないし、爬虫類好きな私にとっては、のほほんと「ダーウィンが来た!」とか観てるような気分。
終いには毛並みツヤツヤのワンコまで登場してくるもんだから、どんだけ可愛いの宝石箱だよって思ったね。

この緩さだから評価ゲロ低いのも理解出来るんだけど、私は嫌いじゃないよ。
寧ろ可愛い生き物眺めてニヤニヤ癒されるからBlu-ray欲しいくらい!
茜