B5版

アスのB5版のネタバレレビュー・内容・結末

アス(2019年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

ゲット・アウトで受けた衝撃はすごかった。
物語に現実を重ね合わせた強いメッセージを発しつつ、予想外の方向から観客の度肝を抜く斬新な設定。
序盤散らばった謎を華麗に回収、風刺の効いた小ネタを挟みつつも、怒涛の展開に気持ちが湧きあがる楽しい映画体験。
今作さらに超えてくるかと期待したが…

物語そのものの推進力が凪。
中身を面白くするみせるために登場人物が無理に盛り立ててるように感じた。
襲いくるレッドファミリーの出自もありきたりだし、意味ありげに見えた設定も空振り、最後に驚きの事実が満を持して出てきても、予想がつく内容なので伏線が実を伴わず格好良くない。
レッドがベラベラ説明し出した時が、この映画で一番びっくりしたわ。作品の要とも言える部分をこんなおざなりにしたのは何か理由があるんでしょうか…?
本当にこれがあのジョーダン・ピール監督作品なのですか…
ちょっと信じられないです。

現実の問題を取り上げた上での話の膨らまし方や、掘れば楽しいのであろう要所に覗くキーアイテム、各モチーフをきちんと意味を持たせて拘って配置してるであろうことは前作からも分かるし、嵌ったら相当かっこいいけど、
今作ギミックに凝り過ぎて実体のない映画になってしまって残念。
次回作また期待してます!
B5版

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